マツバボタンの花束に。2*nb ページ8
思いのほか仕事が長引いてしまい、小走りで帰ってきた。
休憩時間に涼太と電話した際、電話口でピョンピョン飛び跳ねてるであろう蓮に「はやくかえってきてね」って言われたから。
「ただいま、」
リビングのドアを開けると、予想より多くの「おかえり」と、クラッカーの鳴る音が響いた。
ペタッと足に抱きついてきた蓮の頭には、可愛らしい三角帽子。
「しょぴ、おかえり！おめっとぉ！」
「…え、あ。そっか、誕生日…」
朝起きたとき涼太におめでとうと言われたから、それで満足して忘れてた。
リビングにはいつもの顔ぶれ。
三角帽子と、なぜか鼻眼鏡をつけた涼太。…いや、ほんとにそれはなんで？
「翔太おめでと〜。これは岩本家からで〜す」
「ひゃはははっ！きゃー！」
「ラウ、久しぶりにみんなに会えてテンションMAXだな」
「ありがと。ラウめちゃくちゃ元気じゃん」
「そしてこちらが佐久間家からで〜す」
「おめでとうございます」
「しょっぴぃおめっとぉ！」
「ありがと。康二も元気ね」
「しょっぴ、しょぴぃ」
足元でピョンピョン跳ねる蓮。
屈んで目線を合わせると、モジモジしながら色とりどりの折り紙を差し出してきた。
折り紙は全部で11色。
赤、青、黄色、紫、ピンク、緑、オレンジ、白、黒、金、銀。
それぞれの裏側に、クレヨンで文字が書いてある。
《ぎゅーちけっと》
「ぎゅってしたくなったら、つかってね！」
「…ふふ、チケット使わなくてもいいの？」
「いーよ！」
「いいんだ」
じゃあ早速ということで、ちいさな体を力いっぱい抱きしめた。
蓮は嬉しそうに頬ずりしてくれて、思わず幸せを噛み締める。
「……あべちゃん、だっこぉ」
「え？まだ眠くないでしょ？」
「いやや、だっこぉ」
「もう…ほら、おいで」
幸せそうな蓮を羨ましく思ったのか、康二の甘えん坊スイッチが入ったみたい。
阿部の胸にしがみつき、頭を擦り付けてる。
佐久間んとこも仲良しだよな、なんて思ってたんだけど、康二を見つめる佐久間の目線が少しだけ淋しそう。
そういえば涼太が話聞くとか言ってたっけ。
「…翔太、」
ふと後ろから耳元で呼ばれて、思わず肩が跳ねる。
いたずらっぽく微笑む涼太を睨むと、唇が耳に触れるほどの距離で囁かれた。
「…俺からのプレゼントは、ベッドでゆっくり…ね？」
「〜〜っ！！？」
あまりにもとんでもないことを言い出すもんだから、思わず鳩尾に肘をキメてしまった。呻いてた。
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谷森山(プロフ) - サクラサクさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてるようで何よりです😇❤️現在続編を制作中ですので、少々お待ちいただけますと幸いです！よろしくお願いいたします🥺✨ (1月14日 22時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
サクラサク(プロフ) - 初めまして 世界観に入り込んで泣きながら読みました。みんなが幸せになりますように！続きまってます。 (1月14日 1時) (レス) @page50 id: 8091bfce66 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - ハルさん» コメントありがとうございます！子供たちの幸せを願っていただき嬉しいです( ;ᯅ; )❤️つらいことも家族で一緒に乗り越えて、逞しくやさしい子に育ってくれるといいですよね( ¨̮ )♡ (12月21日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 良かった、、、、もう入り込みすぎて 子供たちに何かあったら、と心臓痛くなる毎日です(泣) あぁどうか幸せになりますように (12月20日 20時) (レス) @page35 id: af4e907359 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます！宮舘家を見守ってくださり嬉しいですˊᵕˋたっぷり愛情注いでくれると思いますので、今後もお付き合いくださると幸いです( ¨̮ )︎︎♡ (11月22日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2023年11月1日 1時
