レンズに映す20時。3*nb ページ24
「蓮、食べないの？」
「ぅ…ぐりんぴーす、いらない」
「好き嫌いしないで、ちゃんと食べな」
「や！しょっぴぃ、こーかんして？」
「俺ペペロンチーノだから蓮には辛いよ」
「…ぱぱぁ、」
蓮は子供にしては好き嫌いが少ないと思う。
そのかわり、嫌いなものは徹底して食べたくないみたいで、グリンピースはその内のひとつ。
家で作るオムライスには入れないから、一般的には入ってるということを教えた方が良かったかも。
涼太に助けを求める蓮。
実際涼太は俺より甘いから、俺に頼んで断られると絶対涼太に頼みに行く。
「でも蓮、たぶん上に乗ってるだけじゃなくて中にも入ってるよ？」
涼太の一言に、まさに絶望したみたいな顔してる。ちょっとオモロイ。
可哀想ではあるけど、好き嫌いは無いに越したことはない。
頑張って食べてもらいたいから、甘やかしモードへ入る前に涼太を睨んだ。
まさにオムライスと自分のカルボナーラを交換しようとしていたみたいで、ぐっと手が止まった。
「…好き嫌いするの、かっこわるいよ？」
「そうそう。なんでも美味しいって食べれた方がいいじゃん」
「…たべなくても、こまらないもん」
「オムライスで包んじゃえば食べれるって。ほらあーん」
「や！」
1口分スプーンへ乗せたオムライスに、グリンピースを1粒紛れ込ませた。
口に運ぶと勢いよくそっぽ向くから、仕方なくそのスプーンは俺の口へ。
「うま！こんなに美味しいのに、食べないのもったいないねぇ〜」
「…う、」
「ほら、意外と食べれるかもしれないじゃん」
「やだ！」
「…蓮〜」
「やだやだ！まま、きらい！」
言った直後、ハッと口を抑える蓮。
みるみる顔面蒼白になり、涙目で俺を見つめてきた。
「…や、ちがうの…」
「蓮は俺のこときらいなの？俺は蓮のことだいすきなんだけど」
「ふぇ…うぅ、ごめんしゃ…」
ぽろぽろ涙を零す頭を撫でてやると、少しだけ震えていた。
蓮は失言してしまったと思ってるかもしれないけど、俺からしたらちょっと嬉しかったりする。
いやもちろん、嫌いと言われたことはショックではあるけど、心の底から嫌われてるわけではないってのはわかってるし。
そんなことより、俺たちに気を遣わずワガママを言えるようになってくれたのが嬉しかった。
「おいで」
両手を広げれば、すぐに抱きついてくれる。
別にグリンピースも嫌いなままでいいよ。
のびのび、ワガママに育ってくれればそれでいい。
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谷森山(プロフ) - サクラサクさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてるようで何よりです😇❤️現在続編を制作中ですので、少々お待ちいただけますと幸いです！よろしくお願いいたします🥺✨ (1月14日 22時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
サクラサク(プロフ) - 初めまして 世界観に入り込んで泣きながら読みました。みんなが幸せになりますように！続きまってます。 (1月14日 1時) (レス) @page50 id: 8091bfce66 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - ハルさん» コメントありがとうございます！子供たちの幸せを願っていただき嬉しいです( ;ᯅ; )❤️つらいことも家族で一緒に乗り越えて、逞しくやさしい子に育ってくれるといいですよね( ¨̮ )♡ (12月21日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 良かった、、、、もう入り込みすぎて 子供たちに何かあったら、と心臓痛くなる毎日です(泣) あぁどうか幸せになりますように (12月20日 20時) (レス) @page35 id: af4e907359 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます！宮舘家を見守ってくださり嬉しいですˊᵕˋたっぷり愛情注いでくれると思いますので、今後もお付き合いくださると幸いです( ¨̮ )︎︎♡ (11月22日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2023年11月1日 1時
