14*Ki ページ14
「え、なに！？」
「君は妖精？」
「ちげぇよ！！いてぇ！」
「北山に触るな！」
先程まで鎖が食い込んでいた腕を無遠慮に掴まれ痛みに叫ぶと、藤ヶ谷が横尾さんの手を払いのける。
横尾さんは少しつまらなそうな顔をして、千賀を横目に口角を上げた。
「俺ね、妖精を集めてるんだ。君も…裕太を助けたかったら一緒に来て」
「よ、妖精を集めてるって…？」
「主人はひとりなんじゃねぇのか…？」
思わず疑問が溢れた俺たちに、千賀は困ったように眉尻を下げた。
「主人はひとりだよ。いまの俺は…宏光が主人だから、悪いけどあなたの願いは…」
「ぅ、ぐ…っ！」
聞けない、と言おうとしたのだろう。
その言葉は、玉の苦しむ声にかき消された。
喉元を押さえて、額を床に擦り付けて悶えている。
それに気付いた千賀は、玉に駆け寄ろうとする。
「妖精さ〜ん」
「えっ、痛っ！？」
「北山！？」
突然横尾さんの腕が俺の体を羽交い締めて、首元に何かチクチクするものが当たった。
俺にはそれが何かは見えないが、藤ヶ谷と千賀は目を見開いて眉根を寄せた。
「…わかるよね？この機械は裕太に着いてるやつと同じ。…まぁ、こっちは人間用だけど」
「えっ…えっ！？」
「妖精さんの主人は君？それとも君かな？」
俺を見て微笑んだ後、表情ひとつ変えずに藤ヶ谷を見る。
その笑顔が恐ろしくて、横尾さんが藤ヶ谷に危害を加える前に…
「お、俺！俺だよっ」
「宏光！だめ！」
にやり、と聞こえてきそうな程の笑顔。
その直後、うなじの辺りに激痛が走る。
「っ！？ぐぁぁぁあぁっ！」
「北山！…っ、やめろ！」
痛みに崩れ落ちた俺に駆け寄る藤ヶ谷は、横尾さんの胸ぐらを引っつかんだ。
「ガヤさん、だめだ！」
横尾さんは変わらず笑顔で、同じ機械を取り出し、藤ヶ谷の首根を掴み上げる。
「…っ！」
「ガヤさん！」
痛みで朦朧とする意識の中でも、藤ヶ谷を助けたくて。
横尾さんの足を殴ってみるけど、びくともしない。
「っ、やめ…て、くれ…っ」
これ以上、藤ヶ谷を傷つけないで。
それなら俺が、藤ヶ谷の分まで喜んで傷つくから。
機械が、ゆっくりと藤ヶ谷の体へ近付く。
俺のうなじはまだズキズキと痛くて、多分…あの機械を着けられてしまったんだろう。
こんな痛み、藤ヶ谷に味わわせてたまるか。
掠れた声しか出ないけど、
「…千賀！藤ヶ谷を、まもれ！！」
水色の光が、藤ヶ谷の体を包み込んだ。
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桐山ななみ(プロフ) - わったーの悪役最高♡♡♡♡♡(*´ω｀)キタヤンがマジでどうなるか気になる汗ニカ千も汗すごーく続きが気になります！！無理しなくていいので頑張ってください！！ (3月12日 6時) (
レス) @page20 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - キスマイさん» お久しぶりです！色々お話がある中で新たに連載すみません(._.)丁寧に作っていきたいと思ってますので、ぜひ最後までお付き合いくださればと思います！よろしくお願いします(*^^*) (2018年8月10日 4時) (レス) id: 9b9168131d (このIDを非表示/違反報告)
キスマイ(プロフ) - こんばんは。久しぶりに谷森山さんのお話を読めて嬉しいです。千ちゃんと宏光の優しいやりとりに胸がぎゅっとなりました。宏光の願い事がとても気になります。ここからどうニカ千が出会うのか今後も楽しみです。これからも応援しています。 (2018年7月24日 23時) (レス) id: 64045badf0 (このIDを非表示/違反報告)
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