変化 60 ページ30
遡ること数十分前。
私はある部屋に連れ込まれていた。
薄暗いここは廃墟の1室のようで、心霊スポットにでもなりそうな場所。
手首には白い紐がきつく絞められてる。
男二人は私をここに入れるとすぐどこかに行ってしまった。
どうにかして逃げなきゃ……
私は周りを見渡し使えるものがないか探す。
そうだ
確かポケットにテーピング用のハサミがあったはず……
なんとか縄を解くと、部屋のドアノブをガチャガチャと捻った。
まぁ、開いてるはずないか……
頭を抱えていると、徐々に足音が近づいてくるのに気づく。
私は咄嗟に縛られてるフリをし、壁に背中をついて座った。
それと同時にドアが開く。
男「あははは!あいつら手も足も出ないみたいだな!キセキの世代なんて雑魚じゃねーか!」
携帯片手に笑いながら部屋に入ってきた男は、私を見ると画面をこっちに向けた。
画面には試合のlive中継が映されている。
男「よかったな。素直に負けてくれるやつらで」
私は奥歯を噛み締め、男を睨みつけた。
ドアは開いている。
逃げるなら、今しかない
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作者名:舞和 | 作成日時:2017年3月10日 14時