【銀魂】お稲荷さんとお巡りさん【沖田総悟】

現実 ページ9

貴方side



総悟が帰ったあとしばらく神社にいた


貴｢何を言っているのじゃ…｣



秋萩の花をば雨に濡らせども

君をばまして惜しとこそ思へ



咄嗟に出てきた言葉だ


幸いあいつは気づいていないみたいだが…



貴｢何をしてる…｣


自分に問いかける



境内に座り頬ずえをつきため息を吐く



？｢A…｣



はっと後ろを振り向くと


いわゆる狐の長が立っていた


貴｢よぉ、生きておったか｣


狐｢育ての親に向かってなんだその言い方は｣


もう何年も会っていなかった



貴｢お前を親だと思ったことは無い｣


狐｢そんなことはどうでもいい｣


貴｢で、何の用じゃ｣



こいつが私のところに来るなんて…

まぁだいたい検討はついてるが…



狐｢わかっておるな？｣


貴｢あの人間の小僧のことだろ？｣



狐は人間と恋に落ちることは禁忌


狐｢母と同じようにはなるなよ｣


貴｢そんなことにはならん｣



母は人間の男と恋に落ち罰を受けた

正確には父が殺されるはずだったが父の代わりに母が死んだ


どうして母が代わりに死んだのか私には理解できない


私はあんな結末ごめんだ


あいつと会うのは暇つぶしなだけ…

ただの暇つぶし…


狐｢わかっているな。お前は狐でも人間でもない｣


貴｢あぁ…｣


狐｢それだけだ｣


そう言い帰って行った



狐でも人間でもない…

どうせあいつもそのうち気持ち悪がって近寄らなくなるだろう…



悲しいものだ…

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