【鬼滅の刃】その剣士、内通者につき要注意！

20話 懸念事 ページ22

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私は悩んだ末、蝶屋敷の報告をしない事に決めた。

理由は2つある。

1つ目は蝶屋敷が外部との接触が少なく、その代わり鬼殺隊士と関わりが多いという点だ。

外部との関わりがなければ、蝶屋敷を知っているのは内部だけということになる 。

その為、蝶屋敷に何かあれば、内通者がいると勘づかれる原因となる。

別にバレても構わないが、それは本命である産屋敷の居場所を掴んだ後の方がいい。

優先すべき任務を間違えてはいけなかった。


2つ目は蝶屋敷が、藤の花に囲まれているという点。


情報を伝えたとしても、そもそも鬼がそこに行けないのならば意味がない。


あそこは人間が潰した方がいいだろう。


優先順位を考えると、まだリスクが高い行いをする訳にはいかなかった。



(せっかくいい情報を掴んだと思ったが、そう上手くはいかないものだな)



思わず肩を落としてしまう。ため息が出そうになるのをグッと堪えた。


だが、私が懸念に思っているのはこれだけではない。

先程、犬彦から報告された任務についてだ。



(宇髄天元と、まさかあの不死川実弥と、合同任務になるとは…)



不死川実弥なんて、この前やり合ったばっかだと言うのに…先の未来を想像しただけで面倒くさかった。


(しかも任務先はあの地区だろう…)


犬彦の口からでた地区の名前は、余りにも聞き覚えのある場所であった。


(私が昔、根を張っていたところ。)



思わず口を引き攣らせそうになり、寸前で堪えた私を誰か褒めて欲しい。


私がここまで焦る理由、それは私が裏で、そこそこの有名人であったからだ。


有名人といっても名前が知られているだけで、顔は知られて居ない。


だが、顔を知ってる奴は、少人数ながらいる。



だがそいつらは“一般人では無い”。



そんな奴らと関わりがある事がバレれば、私は余計な疑いを増やす事になるだろう。


柱達と居る時に遭遇。なんて事は御免だ。




(なんとか終われると良いのだが…)



まァ、分かってはいたが、人生そうそう上手くいかない。




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