2話 ページ3
「また…やってしまった」
1人近くのカフェでコーヒーを頼み反省会を少し開いた
「有馬とアキラさんを傷つけた」
扉を閉める時2人が悲しんだ顔をしたのを視界の隅で捉えた
「親……か」
黒々したコーヒーを見つめて呟いた
私は小さい頃に親に捨てられ、CCGの保護施設で育った
物心つく前に引き離されたため別に"悲しい"とかそーゆー感情は一切なかった
CCGの保護施設では私達、保護された子供達はCCG局員またはCCG喰種捜査官として育てられた
その中でもズバ抜けて良かったのが私で17歳の誕生日とともに准特等へ昇格した
昇格するまで色々な事があった
施設で仲が良かった子達ほとんどが殉職した
当時の私は幼く、"仲間の命"を背負うのは重すぎた
とてつもない吐き気と悲しみに追われた私はある事を思った
"そうだ、感情があるからダメなんだ"
その日から私は笑わなくなり
どんな顔でどんな声で笑っていたのか忘れてしまった
明るかったあの世界…まだ仲が良かった施設の子がいた世界は
今の私にとって眩しい世界だった
私の世界に色はない。いや正確に言えば
私が色を消した
「雨だ…」
カフェから外を見るとポツポツと雨がアスファルトに落ちた
色んな感情が混ざり合った私には最高な天気だった
コーヒーを飲みながら本を開く。
嫌な事や思い出したくない事があれば私はいつも本を読んだ
「(現実逃避ができる、唯一の逃げ場)」
と私は思う
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店員「お客様」
と呼ばれ私はハッとした
店員「申し訳ありませんがそろそろ閉店の時間なので…」
「いえ、こちらこそすいません」
読んでいた本を鞄にしまいフルートケースを背負って店を出た
外は相変わらずの土砂降り。
傘は持ってきていない
ても私は走る気にも傘を買う気にもなれずトボトボと雨の中住宅街の帰路を歩いた
制服のブラウスが濡れ、肌にまとわりつくのを感じる
"キャーー!!!!"という悲鳴とともにカランカランと缶が転がる音が路地裏から聞こえた
路地は狭くクインケが使いづらい
そうも考えたが一般市民を見捨てられない
「まぁ…手遅れだと思うけど」
アスファルトを思い切って蹴り私は叫び声の元へと急いだ
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ぴえまる - 泣いたぁ、、、すごい神作です、もうじゃんじゃか絢都君の作品作ってください!(土下座) (2021年3月27日 21時) (レス) id: 5f8bad78b3 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんな神作初めて見ました!! (2018年8月6日 10時) (レス) id: a7f7363153 (このIDを非表示/違反報告)
朝 - 最後感動して泣きました!素晴らしい、、、!こんないい作品見たことなかった!これからもいろんな作品期待してます(#>ν<#) (2017年8月20日 11時) (レス) id: b36f274895 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 澪海さん» 閲覧、コメントありがとうございます!!!!本当、最後まで読んでいただいて感謝しかないです…もう一度アヤト君落ちで書かせていただきますのでもしよろしければそちらもよろしくお願い致します!!!! (2016年3月3日 23時) (レス) id: 5715002957 (このIDを非表示/違反報告)
澪海(プロフ) - 完結お疲れ様です!最後感動しました!良かったです! (2016年3月3日 1時) (レス) id: f7b705405a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪 | 作成日時:2016年1月12日 23時