電話 ページ20
あれから
彼女からは小さな変化が見られた。
今までは窓際に座っていた彼女だが
最近ではソファに腰を下ろすようになった。
俺が撮り溜めたドラマを見ていると
俺の横にちょこんと腰を下ろし
じっとテレビ画面を見つめている。
俺と彼女の間には多少の距離はあるものの
心の距離は徐々に縮まっているように感じた。
テレビに集中することが出来ず、
自ずと隣にいる彼女に意識がいってしまう。
すると突然、
電話の着信が聞こえてくる。
俺のスマホか？
そう思い画面を見るも
ただのホーム画面が映し出されているだけだった。
着信音が止み隣を見ると
耳にスマホを押し当てている彼女の姿があって
先ほどの電話は彼女宛であったことを察する。
『もしもし？』
一言目を口に出した彼女の声はいつもより高くて
心なしか喜んでいるように感じる。
スマホから聞こえるかすかな声に耳を立てると、
その声は、
聴きなれた鼻声だった。
俺の中には怒りに似た感情が渦巻く。
それは以前までのように
暴力を振るったレトさんに対しての怒りなのか？
考えてみるが
その理由では納得できない自分がいた。
『ふふっ、もうレト君なに言ってるの？』
耳に真っすぐ入ってきた彼女の声、
そして
目を細めて笑う姿を見て、
俺は気づいてしまった。
簡単にAさんを笑顔にさせてしまうレトさんに
嫉妬しているんだ、って。
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ひばり(プロフ) - emiさん» 前作に引き続き読んでいただきありがとうございます〜！！すごく嬉しいです……！これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月29日 7時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - 待ってました！！(誰) 前作も見ていました！ひばりさんの作品大好きなんです！！体に無理がない頻度で、更新頑張ってください！ (2020年5月29日 5時) (レス) id: ec0b5da59b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひばり | 作成日時：2020年5月28日 7時
