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掃除の時間。



皆キャーキャー叫んでいる。




キチンとしてほしいのだけれど、現実はそう簡単にはいかなくて。



「おい、イヴァン。キチンとしろよ。」



「もっと綺麗にすれば?」



隅々まで綺麗にしているイヴァンくんが、何故か責められている。



見ていられない。



助けてあげたいのに、声が出なかった。





「イヴァンくん、大丈夫?」



「大丈夫だから気にしないでよ。」



ふわりと笑うイヴァンくんに腹が立った。



辛いはずなのに、どうしてそうやって笑えるんだ。




「何かあったら教えてね。」



「うん。」




どうしてこんな仕打ちを受けないといけないのだろう。



彼が皆に何かしたのか。



それとも、単に面白がっているだけか。





仮に後者だとすれば、それは決して許されないことだ。



そして、イヴァンくんが何かをしたのであれば、それを注意してあげると良いだろう。





「はぁ……」



「Aちゃん。」



「わ、わああ!イヴァンくん!!」



「どうしてそんなに驚くのかな?」




ビックリした。後ろから話しかけられたから。




「掃除の時間、終わったよ?」



「え、本当?」




チラリと時計を見ると、昼休みに突入していた。



私は手に持っている雑巾を洗いに廊下に出る。




「ねえ、Aちゃん。」



「ん?どうしたの?」



「僕といて楽しい?」



「楽しいよ。とっても。」



「なら良かった。僕も楽しいよ。」



「ふふ、ありがとう。」




イヴァンくんはにこにこと笑いながら私を見つめる。



それが何だか恥ずかしくて、俯いてしまった。



──
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作者名:みずき@佐香智久くんlove | 作成日時:2017年2月6日 21時

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