てみじ依存性発症

隣 2 （みやかわくん） ページ13

いつもと変わらない 放課後

のはずだけど 私にとっては特別な日。




ずっと憧れだったみやかわくんと初めて話して半年


今日は 2月14日 バレンタインデー



私は今日 みやかわくんに告白する。


半年前まではこんなことになるなんて思いもしなかった

見てるだけで幸せだってほんとに思ってた。


あれから半年の間

みやかわくんを知れば知るほど好きになって

どんどん想いが止まらなくなっていた。





頑張れ、自分


下駄箱の影からそっと覗くとちょうどみやかわくんが廊下を歩いてくる時だった。




今だ、

そう思って踏み出した私の足は1歩で踏みとどまってしまった。


「みやかわくん、これチョコ作ったの、貰ってください」


「わ、わたしのも！」


「これね、生チョコなんだけどホワイトとビターチョコが..」



たくさんのかわいい女の子たちに囲まれたみやかわくんを見ていると、あの中に入っていく気にはなれなかった




上手くいかないのは今に限ったことじゃない 。


好きな人が出来たって
昔から、私が想いを伝えられたことなんてなかった





『帰ろう、』


そう思って 下駄箱を開けた時、頭上から聞き覚えのある愛おしい声が降ってきて 慌てて顔を上げる



「 もう帰んの、？」


『み、やかわくん』


さっきまで 女子に囲まれていたはずのみやかわくんが自分の目の前にいるのが信じられなかった


『お、おんなの子たちは？』



み「そんなことよりさ、それ、」


みやかわくんの視線を辿ると私の手元。

みやかわくんのためにつくったチョコレートだ


み「...誰にあげんの、」


そっぽを向きながら消えそうな声で呟いたみやかわくん。


いつもクールなみやかわくんにこんな姿を見せられたらときめかずにはいられない


『みやかわくんにっ、あげようとおもって、作ってきたよ』



み「え、俺に？」

目を丸くして固まるみやかわくん

そうだよ、あなたのために作ってきたの

でも、


『でも、他の子にいっぱい貰ったでしょ。みやかわくんモテるから』


み「貰ってない、」


『え、？』


み「だから、お前がくれるかなって思って他の人のは受け取ってない。」


そう言うみやかわくんの顔は赤く染まっている

そんな私の顔もきっと真っ赤になってるはず









み「好き。」


『えっ？』


み「好きだよ。」


み「さあやが好き。」


『 っ、』


みやかわくんが私を優しく抱きしめた


隣 ／ みやかわくん
おわり

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