僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ45)

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その家は新居のようで、内装は綺麗だった。まさとは私の手を取り、家中を案内した。

「見て見てA。ここにはAの靴を入れてるんだ。全部可愛いだろう？Aに似合うように買ったんだよ」

靴箱の中には運動靴から、スニーカー、ブーツ、真っ赤なヒール、ゴテゴテとしたサンダルまで。10足は優に超えるほどの量が収納されていた。

「ここはリビング。Aが好むようなシンプルな家具を集めたんだ。僕たちの距離が近くなれるよう、テーブルもソファもあんまり大きいのは買わなかったんだ」

いつから私の好みを把握していたのだろう。

「ここはAのお部屋。自分で入ってみて」

相当内装に自信があるようだった。実際、部屋の中は広く、机と椅子のセット、まだ空っぽの棚と本棚。そして姿見と化粧品。クローゼットがあった。

「クローゼットの中も見て欲しいな！」

クローゼットというより、小部屋と言った方がいいだろう。小さな部屋に、所狭しと服がハンガーに掛けられている。ワンピース、ミニスカート、Tシャツ、ショートパンツ、ジーンズ、ドレスや着物まで。

「服はAの好みというより、僕の好みを集めたよ。あ、服は僕が毎日選んであげるね！お着替えも手伝うよ」

まるで私は人形だ。

「ここは僕の部屋だけど…見る？」

いつもの癖で、思ってないけど相手が望む答えを出すように頷いた。

まさとは私の手を引いて、中へ引き入れた。

暗くてよく見えない。まさとが手探りで電気をつけるとパッと明かりが目をはいり、目を細めた。

私とお揃いの机と椅子のセット、本が詰まった棚たち。

そして…

「恥ずかしいなぁ」

壁に隙間なく貼られた私の写真。

鳥肌が立って、信じられない思いでまさとを見た。まさとは恥ずかしそうに頬を染めていた。

「いままでずっとAの写真を撮ってきたんだ。ほら見て、これは大学で講義を受けている時。友達と笑いあってる時。ご飯を食べてる時。バイトしてる姿。全部可愛いでしょ？あ、お気に入りはこれ！」

周りの写真より大きく貼られているのは、カーテンの隙間から見える私の着替えているシーンの写真だった。

全身の内側から炎を当てられたみたいに熱くなって、震えた。

「可愛いよねぇ〜。いつ見ても好き。ここのさ、背中側から見える胸の膨らみと、このくびれ。めっちゃえっちだよね。ああ、あとこれ。この本棚、全部Aの写真だよ。アルバム作ってるんだ」