「生きていた」って笑顔で吠えて

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+山中side




放課後になり、教室で本を読んでふたりを待っていた




___そういえば、放課後に本を読んで帰る そんな日課は今ではしなくなったな



昔から本を読むのは好きだった

家で読んでもいいが、でも教室で読むというのが自分の中ではしっくりしている


周りからは つまらない 生活に値していただろう


俺も心のどこかでは退屈していたのかもしれない




それを




及「サンチュー」




この人が変えてくれた




岩「よお、山中」





『及川さん、岩泉さん、こんにちは』




ふたりは教室の中に入ってきて、
及川さんは俺の前の席をこちらと向かい合うようにして座り、
岩泉さんは俺の斜め前の席を俺の方に向けて座った


開いていた本を閉じて、正面の及川さん、次に斜め前の岩泉さんの目を見る




『何か用事があったんですよね？なんですか？』




及「俺から聞きたいことがあってね」







なんだか……少し、嫌な予感がする








及「“家出御曹司”の話、前に言ったよね」







『…言いましたね』







及「その御曹司の名前、






サンチューと一緒なんだけど、偶然？」









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