35話。 ページ35
Aside
バレた。バレた、バレた。
いや、バレたんじゃない。私がバラしたんだ。
私、なんで言ったんだろ…。でもどうしても口が止まらなかった。心はやめたいと思ってたのに、体が言うことを望んでた。
任務が終わったらどうやって帰ろう……みんなにあわせる顔がない。っていうか、今日死ぬかもしれないし。危険な任務だったのに、結構怪我して来ちゃったな…。
ズキン、と背中が痛む。あー、これ、背骨折れちゃってるな…。でも仕方ないよな、私がしたことに比べれば、ギアッチョのしたことなんて大したことない。むしろ私に罰を与えてくれた。ただそれだけだ…。
暗闇の中、敵がいるという聖堂に乗り込む。
そいつはボスの身元を嗅ぎ回っている奴だった。
「…おい、いるんだろ。出てこいよなァ」
『…』
バレてる。ああ、とことん今日はついてない。もしかしたら本当に死ぬかも…
「誰だか知らねぇが、動かないならこっちから仕掛けさせてもらうぜ」
…ま後ろにいる。私が隠れている石像の真後ろに。
行った方がいいのか?相手はスタンド使いじゃあない。ならこんな状態でも勝機はある…。
石像から出て、そいつを殴った。
殴ろうと、した。
…
『…あ?………』
ぼとり、と足元になにか落ちる。
なに?…
「ボロボロじゃあねぇーか。そんなんで丸腰で挑みに来たからこうなるんだよ。諦めな」
『っあ゛あ゛ああぁぁあぁ……いっ、痛い、すごく痛い…!!!!!!』
落ちたのは、私の手だった。
敵の手には拳銃があった。それでやられたのか…。
手首からぶっつり切れているそれ。新しく部品を作り直したいけど、今の精神力じゃきっと無理。このままだと出血多量で死んでしまう…っ…
いや、とにかく任務の完了が最優先…
殺さなきゃ、殺さなきゃいけない…
『殺します、あんたを殺すんです、やりますよ、私はやります…』
意識が朦朧とする。1発で決める必要がある。
「はっ、すぐに逝かせてやってもいいが…俺は女の苦しむ顔が好きなんでね…へへ……出血多量で死ね」
『んんーっ………ふう、…やりますよ………っ、ぐ…』
あまり大きなものは生成できない。今の私じゃ無理。それなら、それならせめて…
彼の持っていたピストルの玉をピラニアにする。そのピラニアは、拳銃本体までも食い破り敵に襲いかかった。
「っが、な、なんだこれっ…!やめろ!やめてくれっ!!!!」
70人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梅花 - こんにちは12話も最高です くるちゃんさんもこれから仲良くできたら嬉しいですお二人共これからもよろしくおねがいします (2021年9月21日 10時) (レス) id: 7df7a78d6a (このIDを非表示/違反報告)
4番くん(プロフ) - くるちゃん。さん» ありがとうございます!これからも見てくれると幸いです。 (2021年9月19日 17時) (レス) id: 2a341e36a7 (このIDを非表示/違反報告)
くるちゃん。 - とっても面白かったです! 読みやすいし 内容がしっかりしてるし、最高です! 続き楽しみにしてます! (2021年9月19日 14時) (レス) id: 653f3c1549 (このIDを非表示/違反報告)
梅花 - あひゃーペッシィィ可愛いなぁーおい 次回も楽しみにしてますね (2021年9月19日 10時) (レス) id: 7df7a78d6a (このIDを非表示/違反報告)
梅花 - あっーー10話でしたぁ 失礼いたしました (2021年9月17日 23時) (レス) id: 3d213de61e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:4番くん | 作成日時:2021年9月5日 8時