【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ10)

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10話。ページ10

Aside

はっとして目が覚める。隣には、尾形上等兵の寝顔があった。

すやすやと寝息を立てるその顔は無防備だが、手にはしっかりと銃が握られている。

『.....』

猫みたい...熟睡かな...

気づかれないようにそっと頬に手を添えると、その手に擦り寄るようにしてくる。

と、手首を掴まれぱちっと目を覚ました。

｢.....なんだ？キスでもしてくれるのか？｣

『はっ、ハレンチ...』

尾形上等兵はのそのそと起き上がり、ベッドに座った。

｢どうだ、傷は。まだ痛むか？｣

『いえ...さっきの薬が効いたみたいです』

｢ならいい。...ところでだ。今後のことだが、とりあえず土方歳三と手を組む。そのためには、俺らが使える用心棒だってことを見せつける必要がある。土方が今、番屋の倉庫にある刺青人皮を狙ってることがわかった。なぜその番屋の女将が刺青人皮を持ってるかは知らんが......とにかく、先にそれを手に入れる必要がある。｣

『では私が探ってきましょうか。女将を拉致して拷問すれば、本人かまたは家族が在処を吐くでしょう。そのあとは殺してしまえばいい』

｢お前は本当に......怖いやつだよ｣

尾形上等兵はにやにや笑いながら、私の頭を撫でた。

『私はあなたに拷問を教えてもらったんですよ。好きでやってるんじゃないです。あなたの役に立ちたいからやるんですからね』

｢ああ。分かってる。それじゃあ俺は、周りの見張りと夫を殺そう。父親とは血が繋がっていないらしい。浮気でできた息子なんだ。だから母親も、旦那には在処を教えないだろう。｣

｢了解です。30分で聞きだします｣

そして私たちは、ホテルを出て彼らの溜まり場へと向かった。