【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ7)

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7話。ページ7

Aside

尾形上等兵に止血をしてもらっている最中、あとからやってきた鶴見中尉たちを遠くから眺めていた。

『すみません、ありがとうございます...』

｢いや、俺が礼するべきだ。俺をかばったんだろう｣

『体が勝手に動いたんです.....。それより、二階堂くん、どうします？』

｢アイツはもうダメだ。アイツの目的は杉元を殺すことだった。鶴見中尉もそのことを知ってるはずだから、それで寝返らせるつもりだろう。｣

『そうですか』

腹がジンジン痛む。内臓を傷つけてなかったから良かったものの、にしても死にそうな痛みだ。脂汗が出てくる。

｢...弾を取り出す。俺は別に応急処置に長けてる医療班じゃねえから、痛むと思う。噛んでろ｣

そう言うと、尾形上等兵は私の口に指を突っ込み、ピンセットで弾を取り出し始めた。

『っぐ、...うぐ.....っあ゛...』

｢.......取れた。包帯巻くから、服めくれ｣

『はい.......』

捲ったままでいると、尾形上等兵は私のお腹の、下の部分を撫でてきた。

『ひっ.....』

｢ココが傷つかなくて良かったよ、ほんとに。子どもができなくなったら困るだろう？｣

そう言って包帯を巻き始める尾形上等兵。彼の指は、私の歯型がくっきりと浮き出ていた。

『っ.....』

｢なんだ、今ので興奮したのか？血の巡りが早くなって止血が意味なくなる。今は抑えろ。...ほら、乗れ｣

尾形上等兵はそう言うと、しゃがんで背中を見せた。

『い、いくら怪我をしているからと言って尾形上等兵の背中になんて...できません！』

｢いいから。早く。たらたら歩かれても困るからな｣

そう言われたのでおそるおそるおんぶしてもらうと、彼の匂いがして安心した。