【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ20)

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20話。ページ20

Aside

彼の後ろをついて行き、廊下に出る。
少し寒くてシーンとしていた。

｢その.....腰、大丈夫、か｣

『へ...』

｢昨日、無理、させちまったから...それに、初めてだったんだろ、そういうことするのは｣

『は、はい.....』

昨日のことを思い出す。尾形上等兵の熱い息、悩ましげに潜める眉、私を呼ぶ濡れた声。ずくん、とお腹の下らへんが重くなった。

『これからも私を使ってください...ちゃんと上手くなります、できるようになるから、捨てないで...！遊郭には行かないでくださいっ...私が代わりになります...！』

｢っ.....お前、俺がお前を使ったって言うのか？｣

『じゃなきゃどうして私のこと抱いたんですかっ...説明がつかない！』

そう言うと、尾形上等兵は一瞬切ない表情を見せ、私を抱き寄せた。

｢俺じゃ気持ちよくなれなかったか...？｣

『そ、そんな...！すごく良かったです...あんなに気持ち良いものだなんて思ってなくて、死にそうなくらい良かった...』

すると、彼は私の耳元で呟いた。

｢...俺は、お前と子ども、作るつもりだけどな｣

『え、そ、それって...』

｢おい、いつまで話している？ご飯が冷めてしまうぞ。はやく食え｣

アシㇼパさんにそう言われ、部屋に戻る。
尾形上等兵のあの言葉、一体どういうこと...？私で解釈しちゃっていいの...？や、私結構自意識過剰なとこあるし...特に深い意味はないかも...。

席に着くと、もうみんな起きていた。白石が微妙な顔でこっちを見てくる。あ、目が合った...。ん...？首？
口パクでくび、と言いながら指さしている。はっとして自分の首を見ると、赤い跡がくっきりと見えていた。急いでボタンを上まで閉めて隠すと、親指を立ててくる。

『...ありがとうございます』