第15話 ページ16
『いただきます！』
咲良「いただきます！！」
学校に行く準備を済ませた咲良が席に着いたのを確認してAが声を出した
続くように 咲良も元気よく手を合わせる
蘭「いただきま〜す。」
竜胆「い、いただき...ます...。」
A達の後をついて蘭と竜胆も
同じように手を合わせた
女の子らしくだけど勢いよく食べる咲良の横で
Aは優しく笑みを浮かべてその様子を見ていた
竜胆「""ほんとに妹のこと大切なんだな。""」
蘭「""俺も、あの目に映りたい""」
ご飯を食べながらそんなAを見て
2人はそんなことを考えていた
あの優しい視線の先に自分たちが映ることが出来たら
どれほど幸せなことなんだろうか
『？....どうした？』
2人の視線に気付いたAが前に座る2人に目線を向けた
鮮やかで、でも少し沈んだ綺麗な赤
その瞳に反射して自分たちが映っていた
美味いか？なんて呑気に聞いてくるAに
うん。と小さく返事を返すと嬉しそうに目を細めた
ご飯を食べる仕草さえ美しくて
思わず息を飲むほどに
見ず知らずの、ましてや不良の俺たちに優しくして
暖かいご飯を出してくれたA
彼にも仄暗い背景があるんだろうか
暖かい笑顔の裏に抱えた闇
蘭「ねぇ、A。俺達、Aのためなら力になるよ。」
『どうした？いきなり。...でもありがとな、何かあったら頼むこともあるかも。』
きっとAはあまり人に頼ることを知らない
俺達のように人を上手く使うことも知らない
あまりにも不良に向いてない人物だろう
それでも彼には人を惹きつける力があった
どんな強大な力も丸め込んでしまうようなそんな魅力
咲良「じゃあお兄ちゃん、蘭さん、竜胆さん！行ってきます！」
玄関を出ていく咲良を見送り
そのままリビングに戻った
食器などの片付けを3人で済ませ最初に座ってたソファに3人で腰掛ける
テレビを見たり話をしたり
ゆったりとしていると突然蘭の右肩に重みが乗った
視線を向けると真ん中に座らせていたAが
寝落ちしてしまったようで蘭の肩に頭を預けて眠っていた
蘭「お疲れ様、A。」
眠りこけるAの頭を撫でると嬉しそうに擦り寄ってくる仕草に胸が鳴った
竜胆「兄ちゃん、Aベッド連れてこうぜ。俺も眠いし。」
蘭「そうだな、じゃあ3人で寝よっか♡」
Aを抱き上げて寝室に向かい
蘭と竜胆は2人でAを前後包み込むように
眠りについた
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時雨(プロフ) - 夜月さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです！本作も他作品も更新していきますので今後ともご贔屓に！(∂ω∂) (2021年8月20日 22時) (
レス) id: 1e71d2532b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 時雨さんの小説大好きです!これからも頑張ってください!応援してます！ (2021年8月20日 17時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2021年8月15日 12時
