やんちゃだがバレーは上手い奴が帰ってきた【ハイキュー!!】【男主】⑤ (ページ13)

今日:4 hit、昨日:51 hit、合計:15,982 hit

目をかけるページ13

『んだよ仁花、物理苦手かよ』

「お恥ずかしい話ですが……今の単元はちょっと分からなくて」

朝練終わりに浮かない顔の仁花に声を掛けたら、昨日の小テストの結果が悪かったそうだ。進学クラスの仁花にしては珍しく危機感を覚えるほどの点数だったらしく、周りの友達も手こずっているらしい。

『物理なら結構出来るぜ。教えるか？』

「え、あ、いえいえ！そんな、立花先輩のお手を煩わせるなんて……」

「谷地さん、物理に関しては叶多は結構いけるタイプだよ。怖いのは分かるけどな！」

『黙ってろスガ。別に嫌ならいいけどよ、俺どうせ暇だから、昼とか聞きてぇ事あったら来いよ。大体こいつらと居るから』

「あ……じゃ、じゃあ今日のお昼行きます！よろしくお願いします！」

先に着替えを済まして教室に行った仁花を見送りながら、部室に戻って俺も着替える。

「月島とか山口は？」

『あいつらは物理選択じゃねぇんだと。先生に聞くのも忍びないとか、流石のビビりだな』

「臆病な谷地さんがよく叶多に聞きに来れるな……」

『相当悔しかったんじゃね？点撮れなかったのが』

俺自身勉強教えるのは若利で鍛えられてるし、物理は嫌いじゃねぇから色々教えられるだろう。……確か、ロッカーの奥に1年の時のノートあったような……大地に片付けろって言われて放っておいたやつが。

そして昼。

「立花先輩！ご指導よろしくお願いシャッス！！」

『翔陽みてぇだな。まーいいや。いつも旭達と空き教室で飯食ってんだ、そこでやろうぜ』

3人からは少し離れた席に座って物理の授業が始まった。パンを食いながら教えていると、仁花の膝にある物が目に留まる。

『飯、食わねぇの』

「えっと、終わったら食べようかと……も、もちろん皆さんからは離れて食べますので！ご安心ください！」

『何言ってんだお前？食いながらやればいいじゃねぇか』

「谷地さーん、食べちゃったら？叶多の授業は意外と長いぞ〜」

スガが言うのもあって仁花は隣の机を持ってきて弁当を広げた。

「立花先輩は、その……お昼はいつもそれだけ、ですか？」

『あ？おー、これで十分だ』

「谷地さんも言ってやってくれ。こいつ朝も適当でちゃんと飯食わないんだ」

「ご、ご飯はちゃんと食べた方がよろしいかと……余計なお世話かもしれませんが、立花先輩、体力が問題だって仰って……ああああすみませんすみません！」

『……それもそうだな』