Z=31:帰還 ページ33
千空「どこ行ってやがったA」
「石菖取りにね〜スイカが取ってこれなかったのをさ、ほら」
スイカ「ごめんなんだよ……」
「私がやりたくてやった事だから謝るのナーシ!元はと言えば原料食い散らかした銀狼のうせいだしね〜」
道中掻っ攫ってきた石菖を広げて見せると、千空はまだ何か不満気な顔で私を見た。
千空「ゲンはどうした。テメーを探しに行かせたんだぞ」
「あ〜彼ならカセキじいちゃんの所に戻ったよ?あの竹細工の見張りだってね〜」
居なくなった事を微塵も悪く思ってない私に、いつものように千空は呆れてため息を吐いた。そしてチョップを落としてラボに向かった。
千空「明日までにサルファ剤作るぞ。さっさと来い助手」
「お、酒は手に入ったのかい」
コハク「聞いてくれA!千空の奴、ルリ姉と結婚したものの面倒事を嫌がったのかすぐ離婚したんだ!酷いだろう」
結婚……即離婚……
千空「テメーだってルリが助かんなら何でもいいみてぇな事言ってたじゃねぇか」
コハク「そっ、そうは言ったが……」
「千空が結婚……?つか優勝したんだ、凄いね〜。大方クロムがダウンして銀狼との一騎打ちにでもなったんかな?まぁ銀狼にどうやって勝ったかは知らないけど、巫女様をバツイチにしちゃうとか……
やっぱクズだな!千空!」
スイカ「凄い良い笑顔なのに言ってる事がアレなんだよ……」
サムズアップも加えてみるが、千空は無視してさっさと来いと言う。ラボの中にはクロムも居た。酷い怪我ではあるが。仕方なーく着いて行って説明を流し聞く。
「まずさ〜クロム君や、怪我の手当をしてきたらどうかね。こっちは私と千空で進めとくからさ」
クロム「お、おう……じゃあ頼むわ」
ラボから出て行ったクロムに手を振る。そして、さぁやろうと振り返ったその時。
「っ、!」
千空「……」
首筋に冷たい液体をかけられた。
「なに〜急に」
千空「鬱陶しいんだよそれ。俺に使ったやつの残りだ、そこだけなら足りんだろ」
「そーゆー問題じゃなくてでね?何か声掛けようよ、下手したらショック死しちゃうよ?」
千空「たかがこんなのでなる訳ねぇだろアホか」
パキ、と音を立てて首筋の石化が解かれた。とても楽になったはなったのだが、如何せんそれを素直に認めるつもりにはならなかった。
「あーあー大事な復活薬をこんなのに使っちゃってまぁ」
千空「……こんなのじゃねぇよ。始めんぞ」
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年2月26日 21時