Z=29:プチ失踪 ページ31
千空「おいメンタリスト、Aどこ行った」
波乱の御前試合、色々あって優勝はまさかの千空となった訳だが、面倒事を避ける為に即離婚して酒だけ頂戴し、科学王国に戻ってきた千空はゲンにAの所在を問う。
ゲン「ラボに居なかった?そっちに居ると思ってたけど」
千空「居ねぇからテメーに聞いてんだ」
何故か少し不機嫌な千空にゲンは首を傾げ、ものの数秒で状況を解釈してニンマリと目を細めた。
ゲン「心配なの〜?千空ちゃんもそういうトコあるのね」
千空「助手が居ねぇと作業が遅くなるだけだ。クロムより科学分かってるアイツが居ねぇと色々不便なんだよ。探して来い」
ゲン「いやぁ〜そうしたいのは山々なんだけどね?この通りおじいちゃんに捕まっててさ〜」
カセキ「仕方ないのぉ……Aが居らんと千空が捗らんのなら、行ってきた方がいいんじゃないかの」
取り付く島を失ったゲンは、諦めて水から上がった。千空の隣を通り過ぎる時は囁きを忘れずに、茂みに入っていく。
ゲン「Aちゃんの考える事なら、千空ちゃんの方がお手の物なんじゃないの?」
千空「……」
答えはせず、千空は背を向けてラボの方へ足を進めた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ゲンside
こんなだだっ広い場所でたった1人を見つけ出せって、千空ちゃんも無茶言うよね〜。
Aちゃんが裏切ってない限り、割とすぐ千空ちゃんの所に戻ってこられる距離に居るはず。……いや、ほぼ確定かな。Aちゃんが千空ちゃんを裏切る理由もメリットも無いだろうし、何より彼女は俺によく似ているから。
半径2kmくらいに絞って森を歩き回る。元々運動出来る方でもないからゴイスーに疲れるけど。
登りやすそうな高い木を見つけて、結構上の方まで登ってみた。一休み、と息をつきながら何となく景色を眺める。改めて見ると、ほんと原始って感じ〜日本だって事忘れそう。
「こんな所で黄昏てんのかね〜」
ゲン「!」
視線を下げると、湖畔から俺を見上げるAちゃんと目が合った。
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年2月26日 21時