Z=24:VSメンタリスト ページ26
「……んぁ……?あぁ……うん、久しぶりー」
目を薄く開け、定型文を放ってすぐに眠りに入ろうとしたAをゲンは明るい声で引き留める。
ゲン「怪我はどんくらいで済んだ?」
「今クソ眠いから分かんないなー」
ゲン「滝から落ちたって聞いた時はジーマーでビックリしたよ!飛び込みの選手でもやってた?」
「まーねー」
ゲンはAの傍にしゃがんで彼女の顔をニコニコと眺める。
フッ、と口端を上げたAが薄目にゲンを見上げた。
「女子の寝顔見つめるなんてキッショイ趣味してんねぇ〜?」
ゲン「変態扱いは勘弁してよ〜せっかく手助けしてあげたんだからさ、ちょっとは仲良くしない?」
「しなーい!」
勢いよく起き上がったA。頭突きを狙ったつもりだが、ゲンはヒラリと避けた。しかしAもそんな事は分かってたようで、特に気にする様子もなく空を眺めた。
「君と居ても滾らないからなぁ……」
ゲン「俺がここの場所教えた時は嬉しそうだったけど?」
「何の事〜?まぁそうだったとしても滾ったのは君にじゃなく千空の居場所にさ。もういいかなー眠いんだよねー」
わざと気の抜けた目をゲンに向ける。細い目の奥の黒い瞳には、さっさと失せろと書いてある。ゲンは両手を小さく上げて平謝りした。Aはそれすら無視してもう一度寝転がった。土が付こうが気にならないが、ゲンに不快感を抱いた。あくまで表情に出すのは薄ら笑いだけだが。
「多分こっからヤバくなるからもうちょい森に引き篭ってな」
ゲン「じゃあまたね〜Aちゃん」
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年2月26日 21時