Z=2:再再会 ページ3
千空とAが再会を果たしてから、約5ヶ月半。
大樹「千空ー!!」
千空「んな裸同然の格好で抱き着くな」
強い意志で石化を解いた大樹と、再会を果たした千空。今まで無かった人手が一気に補える人間が起きた事で、千空は口端を上げた。
千空「このストーンワールドでのアダムとイブ、カインになってやる」
大樹「男2人ではアダムとイブにはなれないぞ?……あと、カイン?誰だ?」
千空「知らねぇのか。カインはアダムとイブの息子だ」
焚き火に照らされた大樹の顔は、みるみる驚きの表情に変わっていった。
大樹「居るのか!?俺と千空の他に、石化を解いた人間が……!」
千空「正解、100億点やるよ雑頭。つってもどこに居るかも分かんねぇ、俺が会ったのもたった1分程度だ」
大樹「誰なんだ?俺の知ってる奴か?」
千空「あ"ぁ……テメェがアホほど騙された奴だ」
更に驚愕を見せる大樹。千空は目を伏せて燃え盛る炎を眺めた。
その時、草陰から音がした。
大樹「Aか!!」
「約束通り戻ってきたぞ〜。おはよう大樹、いやこんばんはかな。何にせよクソ遅い目覚め」
片手を上げて笑いながら近付いてくるAに、大樹は涙目でまた会えて嬉しいと叫ぶ。耳を塞いで笑ったA。
「相変わらずうるっせぇ〜。そういや杠は起きたかな?告白、スッゴイ惜しいとこまで行ったのにね〜?」
大樹「知ってたのか!?」
「クスノキの下なんてベタな所選ぶあたり、流石脳筋大樹だと思ったんだ。んで、どうなの?」
大樹「杠は……まだ起きていない。だが無事だ!クスノキが守っててくれたんだ!」
「そりゃ良かったっすね〜奇跡じゃん?」
千空「A。戻ってきたって事はテメー、働くよなぁ?」
「ヒヒっ、強引〜。まぁ知識オンリーの千空じゃ、流石にマンパワーが無いと死ぬよね」
千空「サバイバル能力ならお前が一番あんだ。手ぇ貸せ」
顔も見ずに淡々と言う千空に、Aは満面の笑みで敬礼した。
「了解!何でも手伝うぞ!」
千空「……頼むぞ」
大樹「これで人手が増えたな!早く復活液を完成させて杠を……」
「へぇ〜これ全部千空がやったのか〜」
大樹「いつの間に!?」
ツリーハウスに登って中を覗き込むAは、口端を歪ませた。
「滾るねぇ……面白いもん見せてよ?千空」
千空「んじゃ裏切んなよ」
大樹「裏切る……?」
「ヒヒっ!私が裏切る訳ないでしょ〜」
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年2月26日 21時