【HQ】烏のグラウンド【マフィアパロ】 (ページ20)

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「ったく……ここはいつから託児所になったんだ」

ソファで寝るQUEEN、空きベッドを陣取って寝るJACK。そして俺の後ろでじっとこちらを見ているプリン頭。

「……お、あったあった。これが弾だな。

……お前も寝てりゃあいいだろ」

「敵前で自滅するつもりは無い」

「じゃあなんでその2人を殺さない。獲物を前にしてヒヨッたか？」

「2人を殺すのは……優先順位からしてやろうとは思わない」

俺もガキも、こんな事言っちまうなんて、世の中堕ちたもんだな。

最初は小さな暴力団だった。それが、政治の失敗やら災害やらでどんどん大きくなっていき、各地で組織が出来た。

日本の七大マフィアは全てガキ……高校生くらいの奴らが回してるって話だ。まさに無法地帯。子供でさえ手段を選べないんじゃ、俺みたいな大人は何だってんだ。

「Phoenixと昔からの知り合いなら、1つ教えて欲しいんだけど」

「何だ」

止血をし、糸で縫っていく。

「Phoenixとsparrowってどんな関係」

「なんでそこが繋がったかは理解し難いが、俺が知ってることはねぇよ。1つ共通点があるとすりゃあ……10年前が節目だった、ってことだな」

「……」

JACKとQUEEN……もとい朱雀叶多と朱雀暁に初めて会ったのは、13年前の夏だった。俺は当時、普通の、どこにでもいる町医者だった。

ある日、休診日だってのに子供が3人、扉を開けて入ってきた。