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90発目 ページ7

「……外したか」

「噂通りの鋭さ。ROCKが一発目を外す訳だ」

「うるせぇ」






一瞬でも遅れていれば確実に骨がイッていた。命に死が掠る感覚に、久々に冷や汗を垂らす。








『ふぅ……』

「……行けるか」

『もちろん』





「言っとくけど、お前らの一時的なお仲間は今動けないよ?」




『……KING』

「お、知ってた?光栄だね、知ってもらえるなんて」

『ほざけ』

「口が悪いなぁ〜アイツみたい」





後ろに3人、前に2人。外には……3、4人ってとこか。まったく……七大マフィアが聞いて呆れる。


さて……全員幹部クラス且つ囲まれたこの絶望的状況下でどう勝ちに持っていこうか。







「ま、いいよ。俺もお前と話してみたかったから」

「おい、殺す予定だったろ」

「んー……気が変わった。2人をアジトに持って行こう」



「はっ!"持って行く"?冗談キツいぜ、俺らはまだ動けるんだが?」






あちらの様子からしてこっちのこともある程度把握しているようだった。なら私らが弱くないことも承知のはず。


なのに……この余裕はなんだ。









KINGは人差し指を口元に当て、妖艶に微笑んだ。








「シー……




これから運ぶんだよ」









バチッ







首元に感じた電流を最後に、視界は暗転した。









┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「ナイス国見ちゃーん」

「流石の気配の無さだな」



両手に銃型のスタンガンを持って佇む国見。




「んじゃ運ぶか。岩泉、そっち頼む」

「おう」



俺はキャップを被った方の腕を自分の肩に回し、そのまま持ち上げた。




……軽っ。それに、男にしてはごつくない。






「重っ……何だこいつ」

「デケェな……手伝うわ」




ボックスカーに2人を乗せ、その場を後にした。

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作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年4月10日 18時

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