epilogue ページ13
_______4年後
「太宰さん！また入水ですか！？」
「また、とは失礼だね敦くん！それに私の”夢”は美女との心中だから、川に流されていただけなのだよ！」
「はぁ……仕事してください」
ふんふーん、と鼻歌を歌いながら椅子に座る上司を見て、失礼承知でため息をつく中島敦。
この人は、なんでそんなに死にたがるのだろうか。
「………そもそも、こんな本が出版されるのも凄いですよね。”完全●殺読本”なんて。」
「うふふ。今の私にぴったりだよ。でもね、その本の中の方法は確かに楽なんだけれど、何故か微妙に間違っているのかな？中々成功しないんだよねぇ」
「そうなんですか？…………………………………………………！！？？？」
えっ！？と急に驚く敦。どうしたんだい、と尋ねると、敦の視線は、著者に注がれていた。
「この人って！」
「おや？敦くん、知ってるの？」
「知ってるも何も凄く有名な方ですよ！確か、偉大な文豪の元弟子とか何とか……！！孤児院でも沢山置かれていましたし！」
「へぇ？」
「なんでも、凄く綺麗な美人さんらしいですよ。取材は断られていて嘘じゃないかとも言われていますが」
「ふふ。……………………嘘では、ないだろう」
へ？と声を出す敦を置いて、ページを捲る。
全く、頼んだのはいいけど、成功確率が高い方法を書いて欲しいものだね。
………………ね、A？
心の中で密かに笑う太宰の机の引き出しには、もう1冊の本と、一枚の手紙。
手紙には、”海の家にて夢が叶いました。また会える事を信じて。”という二文。
もう1冊は、著者____花谷Aのデビュー作
『死にたがり。』
___________________________fin
終わり
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A(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございました！ (2018年3月15日 8時) (
レス) id: ac1a14e4fb (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい (2018年3月15日 8時) (レス) id: 7e94334cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：A | 作成日時：2018年3月15日 8時
