From longing to love ２ ーKEIー

狼君　２ ページ14

・



二人、お揃いのエプロンを着て台所に並ぶ






「慧くんなに食べたい？」



『白米』






いや、それ料理じゃないし…





慧くんが白米が大好きって事も最近知った情報






じゃあ白米も使った料理……







・





・




「オムライス！オムライス作ろっ。簡単だし短時間で作るには最適でしょ」




『ケチャップライスは白米じゃない…』






今のは聞こえないフリをしよう






よーし、ここから私の見せどころだ







「慧くん卵割って！」







フライパンで米を炒める







『あっ、カラ入っちゃった…』





　不器用すぎる




そして、料理やらなすぎ








「いいから混ぜて隣で焼いて」






米を炒めながら時々慧くんの様子を確認する






慣れない手つきで精一杯に頑張ってる



　困り顔の慧くんは可愛いなぁ…







『これでいい？』




「うん。上手じゃん♪」





ちょっと固まっちゃったけど、初心者にしては上手いから甘めに見て






『ありがとう//』






ありがとうって言って照れる慧くんは本当に子供みたい






・





お皿に盛って卵の上にケチャップをかける作業






「ねぇ慧くん、書きあいっこしようよ」







慧くんのオムライスを見ると、既にグチョグチョにかけられたケチャップ



　いつの間に…





「もうかけちゃったの！？」




『あぁ…ごめんっ////』






顔がトマトみたいに真っ赤になってる



　そんなに照れなくていいのに…







今日は慧くんの不器用さが良く分かったよ。



　恐るべき不器用人…

狼君　３→←狼君　１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す