こちらは選手お悩み係です。

お悩みファイル22 ページ23

「あれ、ノートがない。」




お悩みをメモしていたノートがいつの間にか無くなっていた。




置き忘れた？間違って捨てた？






「今日のお悩みはすごく難しかった。きちんと答えられたのか、心配だけど


選手の笑顔が見れたからよし、……ねぇ笑」





後ろからくすくすと笑い声が聞こえた。





「か、角中選手…」




「久しぶりやな、元気？」




「元気ですけど……読まないでいただけますか！？



恥ずかしいんですよ！」




「知らんやん、落ちててんから」




「あのですね！とりあえず返してください！」




「取れるもんなら取ってみー」






身長の差がひどい




届かないに決まってる。






「ダメだ…… 」



「チビやなぁ」



「…っうぅ」






反論できない




誰か助けて〜






「角さん、返してやってくださいよ」





その優しい声は！




「大地選手！」






「久しぶり！」




「いつも通り、礼儀正しく元気ですね！」




「ありがとう笑」





大地選手の笑顔に見とれていると




べちっ





「痛っ」




「ノートいらないんやな」




「いりますよ！もー」




「角さん、本当にAちゃんが好きなんっすね〜笑…痛っ！！」




「うるさい」






大地選手も叩かれた…






「角中選手！じゃあ、こうしません？じゃんけんして私が勝ったら返す


負けたらなんでも言うこと聞きます。」




「いいよ」




「じゃんけん〜」




「「ぽい！」」






…




…





負けたぁあああ！






「あ、あわわ」




「はいー笑どうしよかな〜」




「……うぅ」




「あ、涌井さんに話しかける！いいやん」






涌井さん！？




私、あの人苦手なんですよ…




無愛想なのか、笑うのが嫌なのか




まったく笑わない。






「約束な」




「はい、失礼します。」




「あらら、Aちゃん頑張ってー」







大地さんがやればいいじゃんか。

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