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No.109 ページ9

「姉さんは社会人になってから家を出たんだよ。



……結婚を申し込まれたのに、

破談になったことへの申し訳なさからだと思うけど、


それから一度もこっちには戻って来てない。


だから、

あの男が、なんで愛してないのにプロポーズをしたのかとか、

姉さんは浮気していたあの男をどうしてそこまで
愛せたのかとかは――


全く分からないままなんだ」


目黒くんは私が握っていた手をやんわりと外して、


観覧車を見上げた。



「それでも、これだけは確かだ。

……気付かないうちに、

俺は姉さんを追いつめてた。


姉さんは話し終えた後、言ったんだ。


――蓮が羨ましいな、

私は鈍いから……

鈍かったから、


――彼が私を愛してないことにずっと気付かなかった……。


泣き崩れた姉さんに俺は言葉をなくしたよ。

………俺があのとき、

いや、あのときからずっと、


……何も言わなければ

何も分からせることがなければ


姉さんは今でも幸せなままでいられたかもしれない」



ずっとさまざまなことを理解できないまま
事実だけは明白で、


……そんな状況はどれだけ目黒くんを苦しめたのだろう。



恋をしたくないというのも、

もしかしたら自分がその男のように、

不用意に人の好意を無にすることになるかもしれないと恐れているから?



そう思うと、何も言えなくなる。


……何を言っても、

目黒くんが傷ついてしまう気がして……。



――でも。


私は口をきゅっと結んだ。


――それでも、

私には伝えたいことがある。

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作者名:いちご | 作成日時:2020年2月15日 18時

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