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展開。それから ページ44

俺は背を向けて、寝ている風を装った。

Aのことは横目で見えるように、斜め向きで。

息は静かに。

「…起きたんだ。あれ、」

旦那がAのもとに近づいていく。

彼女はひどく怯えた顔で旦那を見つめていた。

「テープ…あぁ、熱心な彼が外したんだ?」

旦那は俺の背中を足で蹴った。

「…っぐ、っ」

うめき声が、溢れた。

「ふ、起きてんじゃん。」

嫌らしく笑って、彼女に向き直る。

「やめて…」

震える声で彼女が呟いた。

「…おい。」

後ろから藤ヶ谷が声をあげる。

「なんで俺までこんなことにされんの、」

きつい声。

「…そりゃあ…ねぇ。」

旦那は少し思案したように言葉を詰まらせた。

「外せよ、これ。俺と話をしよう。」

藤ヶ谷が極めて落ち着いて交渉を持ち込んだ。

まさか…これがとっておきの案…ってやつか??

嘘だろ?

「…何考えてんだか…。

はぁ、…」

旦那は俺らに背を向けた。

それから、また藤ヶ谷に向く。

「お前なら、ワインか日本酒、どっち選ぶ?」

先の見えない、疑問。

藤ヶ谷は少し考えて言った。


「…ワイン。」


旦那の笑い声。


それから、それから…


「…っゔっ、…!」


藤ヶ谷の血が、俺の足元に流れ着く。

「ワイン、飲もっか?」

藤ヶ谷のアキレス腱にナイフを突き立てる。

藤ヶ谷は苦しげに笑いながら、旦那の手を取った。


血は、俺の足元で水たまりをつくる。

そこの見えない、くらい、くらい。

選択肢の意味→←君がいると安心してね。



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ミムラ(プロフ) - なおちゅけさん» ありがとうございます。W不倫ですか…面白いですね!希望のメンバーいますか? (2019年9月30日 21時) (レス) id: 4eee019b1c (このIDを非表示/違反報告)
なおちゅけ - 面白かったです!いきなりのリクエストごめんなさい。W不倫で書いてくれませんか? (2019年9月1日 22時) (レス) id: d14129f611 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ボードに送っても大丈夫ですか? (2019年7月17日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ミムラ(プロフ) - ともさん» こんばんは。ありがとうございます!大丈夫ですよ (2019年7月17日 0時) (レス) id: 4eee019b1c (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2019年7月17日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミムラ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年7月15日 23時

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