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午前2時 ページ5

「ん…」

目を覚ますと時計は午前2時を指していた。

「…ひろみつ…?」

ベッドの中に宏光はいなかった。

上だけ着てリビングの方へ向かう。無性に寂しい。

宏光はソファに座って、一人でお酒を飲んでいた。

私に気づいた宏光は、微笑みながら

「起きたんだ、こんな時間なのに。」

そう言って隣に誘導してくれた。

「すげえ良かったよ、やっぱ俺とAは相性いいよな。」

嬉しそうに、恥ずかしげもなく宏光が言うから、私は照れくさくなってしまった。

「もう…なに言ってんの、」

そう言う私の唇を塞いで、宏光は悲しげに聞いた。

「いつ、わかれるの。」

一瞬なんのことかわからなくて、キョトンとしていると、私の左手の薬指を指した。

「旦那と。」

そう言って、グラスに入っていたお酒を飲み干した。

「…最近、ずっと会ってないの。言えてない。」

「そっか。」

そっけなくつぶやいて、またお酒をグラスに注ぐ。

「…ま、形なんてなくても別に、俺はお前を愛してるから。」

目を若干潤ませながら、宏光は私に向かい合った。

「この指先が俺に触れるたび、時間が止まるような気がするんだ。このまま、このままずっと一緒にいられたらいいのに…って。」

私の指と自分の指を絡めて、私の左手から指輪を取った。

「もう、Aと旦那を繋ぎ止めるものはないよね…?」

不安げに、それでいて力強く。

私に強請るように聞いてきた。


私は、頷くしかできなかった。

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ミムラ(プロフ) - なおちゅけさん» ありがとうございます。W不倫ですか…面白いですね!希望のメンバーいますか? (2019年9月30日 21時) (レス) id: 4eee019b1c (このIDを非表示/違反報告)
なおちゅけ - 面白かったです!いきなりのリクエストごめんなさい。W不倫で書いてくれませんか? (2019年9月1日 22時) (レス) id: d14129f611 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ボードに送っても大丈夫ですか? (2019年7月17日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ミムラ(プロフ) - ともさん» こんばんは。ありがとうございます!大丈夫ですよ (2019年7月17日 0時) (レス) id: 4eee019b1c (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2019年7月17日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミムラ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年7月15日 23時

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