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竈門 「…大切な人を、そう簡単に忘れることなんてできないよ。」


まるで私の心を読んだかのように言い聞かせた。


竈門 「彼は、記憶障害なんだろう?」


そんな情報どこで…。


竈門 「それから…。

自分のことを好いてくれている人に、
迷惑だなんて思わないと思う。」


A「竈門君はそうかもしれないけど。

時透君はそうじゃないの。

この気持ちは、彼の足手まといなの。」


彼は柱なんだ。

鬼殺隊のことを誰よりも考えて、
誰よりも熱意があって、
誰よりも強い。

彼は鬼殺隊を支えている柱なの。

普通の隊士たちとは、覚悟が違う。


竈門 「…違うよ。
俺だけじゃない。
誰だって思うよ。

鬼殺隊員だって、人間なんだから。」



私は…今まで、鬼殺隊としか思っていなかった。

そうだ。彼らだって同じ人間なんだ。



竈門 「俺達に恋人と幸せな時間を送ることはできないかもしれない。

でも、それでもちゃんと気持ちはある。


彼の気持ちがわからないのに、自分の気持ちを邪魔者扱いしていいのか?

勝手に自分で決めつけているから、引き下がることしかできなくなってるんじゃないか?」



彼の言うとおりだ。私は所詮、臆病だったんだ。


竈門 「いつ消えるかわからない命だから…。

後悔しないやり方を見つけてくれ。


勇気を出せ。A。」



後悔しないやり方…。

まだ良くわからないな。



しばらく沈黙が続く。





すると、この屋敷のちびっこ三人組がひょこっと顔を出した。
なほちゃんたちだ。


きよ 「Aさん!いらしてたんですね!」

A「…うん。お邪魔してます。」


私のそばにおにぎりを持って駆け寄ってくる三人に癒やされる。


…可愛いなぁ。
三人の頭を撫でながら思う。


竈門 「…。」





〜竈門視点〜


何故だ?


どうしてこんなにも鼓動が速くなるんだ?


彼女を見ていると、凄くて体が熱くなる。
目が合うと緊張してしまう。



女の子たちの頭を撫でている姿でさえ、

愛おしいと思える。



最近の俺はどうかしてる。



Aに初めて会ったとき、

とてもいい匂いがすると思った。


彼女の隣りにいることがとても心地よくて、

ずっとそばにいたいと思った。


背中を押しはしたけれど、

彼女に好きな子がいると聞いたとき、胸にひどい痛みが走った。




俺が感じたことのない感情。


でもわかる。



…これは恋だ。

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月1日 0時

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