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〜A視点〜
宇髄さんが帰って、時透君と二人になった。
最近、彼と二人になると顔が熱くなってとてもどきどきするの。
本当に、
私、彼が好きなんだ。
でも…。
時透君が黙っている。
何故か分からないけど…。
気まずい…。
怒ってるの?
私が時透君に何も言わなかったから?
まだ引きずっていると思われると、
呆れられてしまうと思ったから言えなかったんだよ。
時透 「…A。」
A「…!?うん!?」
時透君に名前を呼ばれて嬉しがっている私がいる。
時透 「その、煉獄さんって人の代わりに、
俺はなれる?」
A「…え?」
煉獄さんの代わり?
どうして?
時透 「俺は、Aの悲しい顔を見たくない。
それと…。
君は、煉獄さんがいたら笑顔になるんだよね?」
…なんだか勘違いしてない?
時透 「別に、あの人の真似をしようとは思わないけど、
俺が君を笑顔にしたい。
だから、煉獄さんの代わりは
俺じゃ駄目?」
そういうことを言ってくれるのはとても嬉しい。
でもね、時透君。
A「…煉獄さんの代わりはいないよ。
時透君じゃ駄目なの。ごめんね。」
時透君は、俯いてしまった。
A「煉獄さんは煉獄さん。
時透君は時透君なの。
私は、時透君だって大切だよ。
今まで誰よりも私を笑顔にしてくれたのは、時透君だよ。」
時透 「…そうなの?」
A「うん。
時透君は、今のままで十分なの。
今まで通りにしていてよ。
私は、あなたがそばにいるだけで笑顔になれるんだよ。」
ちょっと大胆なこと言ったかも。
時透君もぽかんとしてる。
時透 「…でも、煉獄さんがいないと悲しいんでしょ?」
A「それもそうだけど、
私は大丈夫だよ。
悲しいときも辛いときも、
いつも時透君がそばにいてくれるから。」
時透 「…そう。
じゃあ、ずっと隣りにいてあげる。」
時透君は私の隣に座り直した。
時透 「前でも後ろでも嫌だ。
今までは、前で手を引っ張っていたけど、
これからは隣がいい。
君と一緒に歩きたい。」
A「…ありがとう。」
時透君のきれいな笑顔が隣りにある。
あなたが隣で笑ってくれているだけで、
私はいつだって元気になれるんだよ。
これからも、一緒にいてね。
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