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煉獄さんが?
私に?
A「…本当ですか?」
宇髄 「ああ。何度か本人から聞いたことがあるからな。」
煉獄 『俺は…A少女が好きなのかもな。』
宇髄 『…!?本当かよ!こりゃあ派手に驚いた!』
煉獄 『…本当だ。今更気がついた。
もう少し早く気付けていたら、俺は彼女に気持ちを伝えられたのだがな。』
宇髄 『そんなの勿体ねぇ!派手に言っちまえ!』
煉獄 『いいや。言わない。
彼女のことだから、
俺がそう言ってしまうと、気を遣って俺のところへ来てしまう。
Aがいるべき場所は、時透少年の隣だ。
大切に思っているからこそ、
彼女の気持ちを大事にしてほしい。』
宇髄 『…そうか。』
煉獄らしいな。
宇髄 「……。」
A「そうだったんですか…。」
私のために。
私を困らせないために。
どこまで私を泣かせる気なの?
A「…ありがとう煉獄さん…。」
時透君が背中に手を置いてくれる。
あなたの気持ち、受け取りました。
もう少し早く伝えてくださっていたら、
お返事ができたのに。
でも、私も煉獄さんが大好きです。
好きになってくださって、ありがとうございます。
宇髄 「…頑張れよ。A。」
A「…はい。」
告白する勇気はないけれど、準備ができ次第言うつもりだ。
時透君が断ることは知ってる。
それでも言わなければ、
煉獄さんの言ってくれた言葉も、彼の気持ちも無駄になる。
近いうちに言えるといいな。
〜時透視点〜
煉獄さんって人、Aのこと好きだったんだ。
…すごく胸が苦しいんだけど。
病気かな?病院行ったほうがいいのかな?
でも、Aだって泣くほど煉獄さんが好きだったんでしょ?
煉獄さんってそんなにいい人なの?
僕の記憶でも、悪い人ではなかった気がする。
そこまではっきりと覚えているわけじゃないけど。
たとえどんな人であれAに恋している人のことを考えると、
すごく苛々する。
Aは優しいから、みんなを大切にしてる。
そういうところも君のいいところなんだけど、
今は僕だけを見てほしい。
僕が煉獄さんみたいに死んだとき、
Aは今みたいに、悲しんでくれるかな。
僕はAにとって、
どんな存在なの?
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