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神崎 「ここです。」


アオイさんは、ある部屋の前で立ち止まる。
ここに…例の子が…。

というか、なんだか騒がしいな。

部屋の中からドンドン聞こえるんだけど…。


?? 「い〜やぁぁぁぁぁあ!!」


…悲鳴が聞こえたんだけど!?
 

神崎 「…お気になさらず。」

A「気にしますって!」


一体中で何が起きているんだ。



アオイさんは扉を開けた。


神崎 「外まで聞こえてます!
善逸さん!暴れないで早く薬を飲んでください!」


よく響く彼女の声…。


?? 「だってこの薬!めっちゃまずいんだもん!
炭治郎のだけ飲みやすい薬なんてずるいでしょ!
依怙贔屓だ!依怙贔屓だぁ!」


神崎 「毎度毎度同じことを言わせないでください!
あなたは重症なんですよ!」


アオイさん…大変そうだなぁ。


?? 「あれ?そちらの人は…。」

 
神崎 「炭治郎さんお目覚めですか。こちらは…。」


?? 「女の子!?」


瞳の赤い青年と目が合う。

自己紹介ってことね?


A「私はAと申します。
鬼殺隊専用の食堂である、『ふじ』という店を営んでいます。」


?? 「そうなのか。
俺は、竈門炭治郎。よろしく。」


なんとも爽やかな好青年だこと。


?? 「Aちゃんって言うの!?
俺は我妻善逸!結婚してくんない!?」








A「…は?」


いきなり手を取って言われた。
え、初対面だよ私達。


竈門 「こら!やめろ善逸!
Aが困ってるだろ?」


我妻 「だって!めっちゃ可愛いじゃんAちゃん!
あとすごい良い音するし!」


良い音とは?


竈門 「はぁ。ごめんな?気にしないでくれ。」


A「あ、はい。」


竈門さんはしっかりしてるな。


神崎 「炭治郎さんのお薬はこちらに置いておきますね。」

竈門 「ありがとうございます。」


そしてアオイさんは部屋から出ていった。


竈門 「Aは行かなくていいのか?」

A「うん。私、お話しに来たの。

鬼を連れた鬼殺隊員って、知ってる?」


すると竈門さんは目を大きく見開いた。







竈門 「それは俺だよ。」



A「…え?」


竈門さんが?


竈門 「どこで知ったんだ?」

A「時透君から貰った文で…。」

竈門 「ときとうくん?」

A「あ、いや、柱の人。」

竈門 「…そうか…。」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月1日 0時

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