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竈門 「鬼は俺の妹なんだ。」

A「…妹さんなんですか!?」


妹が鬼って…。
それって血が繋がってる兄妹なんだろうか?

人と鬼との子?


 
竈門 「ああ。俺は、二年前に家族を鬼に殺された。
唯一生き残っていた妹も、鬼の血をくらってしまって、鬼になってしまったんだ。」

A「鬼の血か…。」


確かに鬼舞辻無惨は、
人を鬼にしたり、鬼を強くするとき、自分の血を分け与える。

普通の鬼にだって彼の血は含まれているはずだ。



竈門 「でも、俺の妹は違うんだ!

妹は、鬼にはなったけど、人は喰ったことがないんだ。」



…鬼にも、罪のない鬼だっているよね。

たった今まで、どんな鬼でも全部悪いみたいに思っていたから、
都合が良すぎるかもしれないけど、

竈門さんの妹さんは、鬼になりたくてなったわけじゃない。
それに、鬼でありながら人を喰ってない。

鬼が何故悪者みたいに扱われるのか。
それは人を喰うからだ。

つまり、人を食わない鬼は関係ない。冷静に考えてみたらそうだ。


彼女が本当に人を喰わないならだけど。


まだうっすらと疑ってはいるけど、
彼を信じたくはある。










A「…辛かったね。」




これが精一杯考えたあとの一言だった。


竈門さんは、驚いたような顔をした。




A「鬼に家族を殺された悲しみや、妹を鬼にされた悲しみを、
今日の今日までずっと、たった一人で抱えていたんでしょう?

鬼への憎しみや、恨みは、とても大きいものなのに、

鬼を倒すために、人々を守るために、

ずっと頑張ってきたのに。」



私が言えることではないかもしれないけれど。
あなたの気持ちは、十分にわかっているわけではないけれど。



A「柱の方々に厳しいことを言われて。

辛かったよね。

私だって、さっきまではそう思ってた。

柱の人たちと同じように、あなたのことを否定してた。


ごめんなさい。」



竈門 「いや、そんなことは!」


A「事情も知らずに、勝手に悪いように思ってた。
これは私も悪いよ。

本当にごめんなさい。」



私は深く頭を下げた。




竈門 「頭を上げてくれ。A。」



私は顔を上げた。


すると竈門さんは

私に微笑んだ。




目に涙を浮かべながら。

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月1日 0時

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