55 ページ11
店に帰ってから気がついたけど…
ひょうたん持って帰っちゃった。
いらないんだけど…。
まぁ、洗って何か入れようかな。
お酒とか。
煉獄さんや宇髄さんあたりなら飲むかな。
そういえば…煉獄さん、任務出てるんだっけ。
長期間だから、きっと過酷な任務なんだろう。
帰ってきたら、お酒でも入れてあげよう。
甘露寺「こんにちは〜!」
A「は〜い。」
甘露寺さんだ。
甘露寺さんはいつ来るかわからないので、毎日食材は多めに取り入れてる。
A「お待ちしてました。」
甘露寺「あら!嬉しいわ!
私をずっと待っててくれたなんて!可愛くて素敵!」
ときめいている甘露寺さんのほうが可愛いと思う。
甘露寺「今日は何にしようかしら〜。
…親子丼にするわ!」
A「かしこまりました。」
私は慣れた手つきで作り始める。
甘露寺「そういえば、最近Aちゃん、蝶屋敷にいるのよね?
しのぶちゃんが話していたわ。」
A「はい。竈門君たちに会いに行ってます。」
甘露寺「裁判にかけられた子よね!
私、あの子達の兄妹愛にとても感動したのよ〜!」
A「…兄妹愛…ですか。」
甘露寺「ええ。」
私は弟がいるけど、
そんなの感じられるような出来事はなかったし、
特別姉弟仲がいいわけでもない。
だからそれを聞いて、竈門君達が羨ましくなった。
甘露寺「鬼になった妹のためにね、
怪我だってひどいのに、
命を賭けてまで守ろうとしたの。」
まぁ、鬼殺隊の人たちはみんな命かけてるんだけどね!と付け足す甘露寺さん。
不死川さんに頭突きをくらわせたとも聞いた。
あの不死川さんに…。
甘露寺「それでね、言ったのよ不死川さんに!
『俺の妹を傷つける奴は、柱だろうがなんだろうが許さない!!』って!」
私の作りたての親子丼を頬張りながら語る甘露寺さん。
その前に、もうあの量を十五杯完食していることに驚く。
胃袋どうなってるんだ!?
でも、美味しそうに食べてくれるからすごく嬉しい。
それにしても…。
普通柱にそんなことできるかな。
勇気はあるけど、本当に無茶ばっかりして。
私が言えることじゃないけど。
『無理しないでよ。』
『ちゃんと自分のことも考えて。
僕を…心配させないで…。』
…時透君…。
「…A。」
65人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ