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第222話 ページ25





ダリside





『先生はボクで遊ぶ趣味でもあるんですか?』





魔関からの帰り道、僕への嫌味を言う生徒に思わず口が緩む。
そう見える?、なんて尋ねれば ええとても、とつっけんどんに即答された。



 全く変わらないなぁ、この悪魔()


 変わらず、面白い





「教師心得には
" 宝を狙う敵には凄惨たる教育を " とあるけどね、


" 道を誤る学仔には正しき道を教える " …

これもまた教師の心得なんだよ。」





勿論、昨夜の件は簡単に許していいことではない。魔関へ連行されても文句は言えなかった。

しかし、彼も子どもだ。子どもは間違えるものだ。
一度たりとも間違えない子どもなど存在しない。

間違いを正す、そのために教師がいて、学校があるのだから。

僕の意図に気づいたのか、生徒は自嘲気味に笑った。





『ボクの席が残っているとでも言うのですか、』



「無いと思ってる?」





生徒の問いに、問うて答える。僕の問いに彼は俯いて何も言わなかった。
クラスメイトを殺しかけたのだ、無いと思っても無理もない。

気づけば長いはずの帰り道はあっという間に終わり、王の教室(ロイヤル・ワン)の扉の前へと着いていた。

今はちょうど、授業終わりのホームルームといったところだろうか。





「答え合わせの時間だね、」





『……。』





見なくても分かりますよ、とも そうですね、とも言わず生徒はただ、教室の扉を見つめていた。

どんな悪態を吐かれたものか、大方そんな想像でもしているのだろう。

歳の違う大人からの悪態なら飲み込めようとも、同級生からとなれば話は別だ。特に、一年間一緒に過ごしてきたクラスメイトからともなれば。



 全く変わらないなぁ、Aくんは


 変わらず子どもで、可愛らしい





「扉を開ける前に一つアドバイスをあげるよ。

相手はキミと同じ、" 問題児(アブノーマル) " だからね。」





僕の声に生徒がこちらに振り向いて目を見開いた。勘のいい悪魔()だから気づいたようだ。
再び口が緩むのを自覚しながら、生徒の頭を撫でる。





『……行ってきます。』





「はい、行ってらっしゃい。」





我らが愛しき学仔(まなご)たちを、

守るが至上、命の盟約、

_____________________。



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紫咄(プロフ) - ティアさん» コメントありがとうございます!面白く新鮮な話を書くのが作者の目標なのでとても嬉しいです✨これからも頑張ってまいります! (4月2日 0時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
ティア(プロフ) - 春休みなのでシリーズ最新まで一気見しました!!すっっっごく面白いし泣いてしまいました………続き楽しみに待ってます!!頑張ってください!!! (4月1日 7時) (レス) @page31 id: 9f0c7fadf2 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 夕宙さん» ありがとうございます!シリーズ1からは嬉しいです…泣作者の書きたい放題に思案しながら書いているのでとても励みになります!これからも頑張ります! (3月9日 15時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
夕宙 - シリーズ1から読ませてもらってます。無性くんのキャラというか性格というか、とにかくキャラ設定やストーリー大好きです(語彙崩壊)。続きが気になる……!これからも頑張ってください!応援してます。 (3月9日 13時) (レス) @page21 id: 6731466818 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 久遠さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉✨作者もエイト先生は大好きです!これからも頑張ります! (3月5日 20時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2024年2月11日 21時

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