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第200話 ページ3





ダリの言葉の続きを、問題児(アブノーマル)達は頭を下げた状態のまま固唾を飲んで待つ。

ごく一部間でしかやりとりがなかった、というのを聞けば、誰しもが 教えてくれない、と思ったのだろう。

しかし、意外な言葉が問題児(アブノーマル)達の頭を上げさせた。





「僕が言いたいのはね……




話が長くなるよ〜〜〜ってこと!」





_____………え?





想像していたものとは全く違う答えが降ってきて、問題児(アブノーマル)達は間の抜けた声を漏らしながら顔を上げる。
そこにはダリの真剣かつ、怪しい微笑みがあった。





「可能な限りだけどね、

あの悪魔()を語るには長くなるよ……。」






××××××







エイトside



……何も知らなかった。


夜、誰もいない自室でAの作業机に座り卓上を眺める。

あれからダリ先生は問題児(アブノーマル)たちに可能な限りの彼の素性を話した。
さすがに人間混じりであることや、監 禁 されていたことなどは伏せていたが、元侵入者で魔関に目をつけられていることを知るだけでも驚くに充分だ。





「……相変わらず質素だね、キミの机は。」





趣味のものなど一つもなく、学校で使うものだけを置いているところは全くあの悪魔()らしい。

おかげで思考のよそ見もできず、いろんな気持ちが湧き出て考えても仕方のないことを考えてしまう。


人間混じりだったこと、そのせいで回復能力が備わっていたこと、人間に戻る時は……苦痛を伴っていたこと。

不安定すぎるその身体状態で、Aは普通に接していたのだ。今までずっと。



 …なんで何も教えてくれなかったの


 …なんで不満の一つも零さなかったの



 なんで………






 なんで僕は、

 …肝心な時いつもAの傍にいないの



師団披露(バトラパーティ)の時も、収穫祭の時も、心臓破りの時だって、いつも僕が着く頃には既にAはボロボロで。





「……教えてくれるわけないか。」





 ………いつも僕はキミの隣にいないんだから



Aと一緒に脱落(リタイア)テントに行っていれば、行方不明にならずに済んだかもしれないのに。

もっと早く駆けつけていればAが悪周期になることもなかったかもしれないのに。



 ……………一番大切な、悪魔(ヒト)なのに



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紫咄(プロフ) - ティアさん» コメントありがとうございます!面白く新鮮な話を書くのが作者の目標なのでとても嬉しいです✨これからも頑張ってまいります! (4月2日 0時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
ティア(プロフ) - 春休みなのでシリーズ最新まで一気見しました!!すっっっごく面白いし泣いてしまいました………続き楽しみに待ってます!!頑張ってください!!! (4月1日 7時) (レス) @page31 id: 9f0c7fadf2 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 夕宙さん» ありがとうございます!シリーズ1からは嬉しいです…泣作者の書きたい放題に思案しながら書いているのでとても励みになります!これからも頑張ります! (3月9日 15時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
夕宙 - シリーズ1から読ませてもらってます。無性くんのキャラというか性格というか、とにかくキャラ設定やストーリー大好きです(語彙崩壊)。続きが気になる……!これからも頑張ってください!応援してます。 (3月9日 13時) (レス) @page21 id: 6731466818 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 久遠さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉✨作者もエイト先生は大好きです!これからも頑張ります! (3月5日 20時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2024年2月11日 21時

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