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第214話 ページ17





Aと対峙してから数分も経たないうちに、他の教師らが集まってきた。Aの様子に初めこそ 信じられない、と言った風に戸惑っていたが気持ちを切り替えたらしく、彼が動くのをじっと見つめて待っている。

自ら動こうとしないのは、いくら気持ちを切り替えたとはいえ、生徒を痛めつけるようなことはできないからなのだろう。



 これは攻撃の制限がある試験じゃない


 こちらに対する明らかな敵意を示した者への教育は、

 " 殺し " も入る


 要するに…





「ツムル、イチョウ、

…………頼みがあるんだけど。」





…最悪の場合は、Aを殺さねばならないのだ。






××××××







貴方side





____破壊せよ。





____美しき死を。





____遊戯の如く楽しげに。




 あぁとても、


 ………………とてもうるさい



ボクの中には複数の悪魔がいる。

風魔術が得意な悪魔、ヴァイオリン好きな名家の悪魔、悪食の指輪などの魔具の知識に富んだ悪魔……色々だ。

それらはみんな、血に混じって入り込んできた記憶の一部にすぎない。すぎないが、そんな悪魔たちの一部一部が今のボクを形成しているのも事実だ。

異常に多い魔力も、各々の家系能力が血を介して混ざり生まれた特異能力も、全てが借り物(・・・)なのだから。



 ボクが持っていたのは、
 この身一つと人間の血だけ……





『手加減なんてつまらないことしないでくださいよ、

教師の皆さん。』





中庭を囲むように集まってきた大きな気配たちに笑いかける。全員知ってる気配だ。





『ボクは飽くま(アクマ)で、




_______…………侵入者なんですから。』





 …………もっと、

 もっと焚きつけないと




 ……………ボクを殺してもいいように






××××××







イルマside



危ないからと言われて、僕たちはダリ先生と医務室に来ていた。

アズくんとサブノックくんの様子にみんな何も話さず、空気も重たい。

遠くで戦闘音が聞こえ、嫌な想像ばかりが広がる。



 なんで、Aくんがあんな………



涙で腫れたんだろう。
狭まる視界に鼻も痛くなってきたが、そんなことを気にかけている余裕はない。

僕はずっと俯いて謝ることしかできなかった。





「………やっぱり、」





口を開いたのはダリ先生。
僕がその声に顔を上げれば…




………有り得ない光景が広がっていた。



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紫咄(プロフ) - ティアさん» コメントありがとうございます!面白く新鮮な話を書くのが作者の目標なのでとても嬉しいです✨これからも頑張ってまいります! (4月2日 0時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
ティア(プロフ) - 春休みなのでシリーズ最新まで一気見しました!!すっっっごく面白いし泣いてしまいました………続き楽しみに待ってます!!頑張ってください!!! (4月1日 7時) (レス) @page31 id: 9f0c7fadf2 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 夕宙さん» ありがとうございます!シリーズ1からは嬉しいです…泣作者の書きたい放題に思案しながら書いているのでとても励みになります!これからも頑張ります! (3月9日 15時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
夕宙 - シリーズ1から読ませてもらってます。無性くんのキャラというか性格というか、とにかくキャラ設定やストーリー大好きです(語彙崩壊)。続きが気になる……!これからも頑張ってください!応援してます。 (3月9日 13時) (レス) @page21 id: 6731466818 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 久遠さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉✨作者もエイト先生は大好きです!これからも頑張ります! (3月5日 20時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2024年2月11日 21時

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