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第199話 ページ2





Noside





「………ぇ、?」





イルマから無意識に出たのは、小さく、微かで、掠れた当惑の声。

そんな小さな声でも静まり返った室内にはよく響いた。
室内は静かで、肩に伸し掛るが如く重い空気が支配しており、教員らにいつもの賑わいは全くない。

イルマの声にサリバンは補足した。





「まだ決定事項ではないんだけどね…

Aくんが自ら姿を消した(・・・・・・・)のなら、僕との約束を破ることになるんだ。」





契約、それはAが魔関署へ行かないためにサリバンと結んだものだった。

イルマ相手にその言葉を出したくなかったのか、表現を柔らかくするサリバンだったがイルマはそれをむず痒く感じたらしい。





「たっ、大変な時だって言うのは分かってる…けど……

僕だけ何も知らないのは嫌だ…!


教えてください……!!Aくんのことっ!!」





一番奥の席に座るサリバンにと、必然的に教員全員の前で頭を下げるイルマ。気持ちが強いせいか敬語も混じっている。

そんな生徒一人の様子にその場にいた大人達は皆、目を見開いた。

クラスメイトのためにこれほど一生懸命になって頭を下げる生徒の様子に心打たれたのだ。





「………他の生徒()たちも入っておいで。」





初めに口を開いたのはやはりサリバンだった。





「え……?」





サリバンの声にイルマが頭を上げて疑問符を浮かべる。直後、イルマが入ってきた扉がガチャリと音を立てて開く。





「_____失礼します。」





12人、イルマを除く問題児(アブノーマル)クラスの生徒全員の声が、理事長室に響いた。





「みんな…?!何でここに………っ?!!」





驚くイルマに、ケロリが呆れ声で返す。





「あなただけじゃないのよ、
隠しごとばっかりな誰かさんに怒ってるのは。」





その言葉に問題児(アブノーマル)達は頷いた。





「我々は級友同士。
大事なことは一人ではなく、全員に聞く権利があります。」





サブノックの一声に、イルマも教師の方やサリバンへ向き直り全員が頭を下げる。
しばらくの沈黙が流れ、ダリが口を開いた。





「…これは教師の中でもごく一部の限られた者しか知らなかった情報なんだ。

だからここにいる先生達のほとんどは、昨日詳細を知ったばかり。


つまり、僕が言いたいのは………」



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紫咄(プロフ) - ティアさん» コメントありがとうございます!面白く新鮮な話を書くのが作者の目標なのでとても嬉しいです✨これからも頑張ってまいります! (4月2日 0時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
ティア(プロフ) - 春休みなのでシリーズ最新まで一気見しました!!すっっっごく面白いし泣いてしまいました………続き楽しみに待ってます!!頑張ってください!!! (4月1日 7時) (レス) @page31 id: 9f0c7fadf2 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 夕宙さん» ありがとうございます!シリーズ1からは嬉しいです…泣作者の書きたい放題に思案しながら書いているのでとても励みになります!これからも頑張ります! (3月9日 15時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
夕宙 - シリーズ1から読ませてもらってます。無性くんのキャラというか性格というか、とにかくキャラ設定やストーリー大好きです(語彙崩壊)。続きが気になる……!これからも頑張ってください!応援してます。 (3月9日 13時) (レス) @page21 id: 6731466818 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 久遠さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉✨作者もエイト先生は大好きです!これからも頑張ります! (3月5日 20時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2024年2月11日 21時

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