第１８１話 ページ34
〜
『………っ？！！』
まずい！！！
そう思った時にはもう手遅れだった。
空から降ってきた数々の矢がボクをうつ伏せに倒し、四肢を押さえつける。
傷は一つもない…というより先生がわざと服だけを狙ってきていた。
しかし、少しでも動けば地面に刺さっている矢によって血が溢れ出すかもしれない、そんな状態だ。
そこで、何も知らないさっきのボクが近距離戦へ持ち込む時に、先生が空に何本かの矢を放っていたことを思い出す。
『あの矢はこれだったんですね……、』
「うん！体術は弓と比べれば自信ないからね！」
つまり、その自信のない体術にボクは負けたということだ。
やっぱりまだまだだなぁ……ボクも、
ひっそりと溜息をつく。
肌のすぐ隣には矢がある。それもボクを囲むようにして。
これでは能力を使って出ても怪我は回避できない。
血だらけの状態でロビン先生の足止めをできるはずがないし…
万全でもこの有様だし、と再び溜息を零せばロビン先生が嬉しそうに笑みを降りかけてきた。
「やっぱり！
瞬間移動でもモノを通り抜けることはできないんだね！！」
『………えぇ、そうですよ。残念ながら。』
瞬間移動とはいえ、自分の身を煙のように消すことができるわけじゃない。ただ移動速度が早いがために瞬間移動に見えているだけだ。
「しばらくここにいてねー！
僕は残りの
語尾に音符でもついてきそうな悪役っぷりのロビン先生を、一か八かで呼び止めるべく口を走らせる。
少しでも時間を稼がないと…
『それは…無理だと思いますよ。』
後ろ姿だったロビン先生の足が止まり、どうして？、と静かに見下げられる。
その目は既に、狩る側の目をしていた。
『知らないんですか？
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿逆境に強いんですよ。』
Noside
一方その時、バラムは信じられないものを見た。
バラムの弟子であるサブノックを痛めつけた悪魔、アトリの脇腹から生えた無数の腕を。身にまとった糸を。
その姿は全く " クモ " のそれであるが、バラムの知る中でそんな悪魔は存在しない。
何かがおかしい。
その思考がバラムの動きを一瞬だけ遅らせた。
「しまった……！！」
〜
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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります！ (2月7日 14時) (
レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます！嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります！ (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭！続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください！ (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります！ (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫咄 | 作成日時：2023年12月13日 18時
