第151話 ページ4
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『…そ、うかな……?』
「うん!」
意外だったのか、目を見開いて驚くAくんに僕は大きく頷く。
すると彼はいつものように控えめな、だけど少し幼くも見える笑みを落とした。
……こんな
いつもはもう少し大人っぽい雰囲気だからか、嬉しさの滲んだ彼のその笑みはクララのような無邪気さが感じられた。
ただ、その時、Aくんのその
「………ぁれ、?」
いつの間に眠っていたのか、目が覚めると電気の消えた暗い食堂だった。自分の肩に毛布がかけられていることに気づく。
誰かがかけてくれたのかな……
まだぼんやりしている頭で毛布を畳んでいると、視界の端で明かりが漏れているのを捉えた。どうやら奥の部屋、会議室かららしい。
扉に近づきこっそりと中を覗けば、先生たちの姿が見えた。
「______なので…
学年ごとにもっと効率の良い授業形式にすべきじゃないかと。」
「いっそ行事も少し見直してみますか?
頭を使うやつ、」
………すごい
宙を舞うたくさんの書類に、難しそうな話。
先生たちは会議をしているようだった。
そんな先生たちの様子に夢中になっていると、突然背後から軽く肩を叩かれる。
「っわ!…………Aくん…?」
驚いた拍子に声が出てしまいながら振り返ると、僕の後ろにいたのはAくんだった。
するとAくんは口元に人差し指を立てて こっちに来て、と言う風に手招いた。
『おはよう、イルマくん
ごめんね、先生たちは今会議中なんだ。』
会議室から離れ暫くするとAくんはそう口を開いた。
「すごいね…今日は休日だって言ってたのに……」
『教師だからかな、
ああやっていつも学校のために会議してるんだ』
Aくんの言葉に納得しつつ、僕は改めて先生たちの凄さを感じる。
教師、か……
「カッコイイなあ……」
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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時