検索窓
今日:116 hit、昨日:141 hit、合計:180,290 hit

第17話 ページ18





エイトside





『ここは……』





Aくんを肩に担いだまま、ある建物の中に入る。担いだままなのは逃走防止の為だ。

監視対象である当の本人は諦めたのか暴れることも辞めていたが、前のように突然逃げられては困りものだ。



 僕もお腹空いたし





「教師寮、
キミが目覚めてすぐに逃げ出したところだよ。」





『え、でもお迎えって………』





 …………あれ?





「ダリ先生から聞いてなかった?
今日から君が僕の部屋で生活するの」





 まぁ…僕は仕方なくだけども

 生徒と同じ部屋で二人きりなんて、
 下手したらクビが飛びかねないし……



僕の言葉に え……?、といかにも初耳だと言うような反応をする彼に伝えてなかったのかと僕も驚く。



 …………マジか…ダリ先生……





まぁあの人は多忙だし仕方ないかと片付けて一階を歩いていると、ちょうど夕食を知らせに各部屋を回っていたロビン先生と出会す。





「エイト先生!ちょうど今夕食が……



…………ってその悪魔()は何ですか?!」





Aくんに気づいた途端、面白いものでも見つけたように目を輝かせ、正門を壊した生徒だなんだと食いつく。

まさか寮の先生方にも話していないとは思ってもみず、ダリ先生………、と頭を抱える。





「あー…ええと……今日からここで生活する生徒です。」





「なるほど!監視対象ということですね!」





 ロビン先生っっっ!!!



監視対象であることに間違いはない…がそれを本人の前で言ってしまった彼に心の中で叫ぶ。
そんなことは露知らずのロビン先生はAくんに よろしくね!、などと通常運転だ。





『お世話になります、ロビン先生』





恐る恐るAくんの顔色を伺うが、彼は何でもないように笑んで担がれたままロビン先生と握手を交わしていた。

瞳の奥は光がなく笑ってもいなかったが。



 …………………………気まずい





「さて、早く夕食を食べましょう!冷めないうちに!」





僕とAくんの間では気まずい空気の中、食堂で食べた夕食はいつも通り星をつけたいほどに美味しくて、それが唯一の救いだった。



第18話→←第16話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (187 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
437人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紫咄(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!全員推し分かります!皆が皆良いキャラでいくら書いても書き足りないくらいです笑これからも更新頑張ります! (6月7日 19時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私愛され大好物なので嬉しいです!魔入りました入間くんのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (6月7日 19時) (レス) @page5 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - ガイさん» ありがとうございます!頑張って執筆しますのでまた読みに来てくれると嬉しいです! (2023年4月30日 14時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
ガイ - 面白かった。←いつもは、こんなキャラじゃありません!!(*/□\*)かぁ〜// (2023年4月30日 14時) (レス) id: 5793000cce (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!とても励みになります!これからも頑張って執筆していきますので読んでいただけると嬉しいです。 (2023年4月7日 23時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紫咄 | 作成日時:2023年1月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。