第五章 ページ46
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大我「…樹、さん」
樹「よかった」
大我「…!!さっくんはっ!」
樹「北斗が今、…そこで」
佐久間『だぁかぁら!鬼になればいい!
北斗のその力が衰えていくなんてもったいない!
俺の血を飲め!鬼になろうよ』
北斗「ふざけるな…!俺たちは…!隊員としての誇りを捨てるなんて…!」
バッキバキの目で佐久間くんのことを捌く彼は
今までに見たことなかった。
佐久間『ねむれっ!』
北斗「…!」
佐久間『…!なんでだよ…!ねむれ…/』
北斗「…っ、…!あああ!」
佐久間『なぜ効かない…!眠れよっ…!』
北斗「……っ、…!!」
さっくんがいくら呪文をつけてもなかなか眠らない。
何度も覚醒をして、飛びかかっていく姿は
俺にとっては不思議で仕方がなかった。
大我「…なんで、?」
樹「夢に入る度に、自分を斬ってんだよ」
大我「…!」
怖く…ないのかな
樹「怖いだろ。怖くて堪んないと思う
それでも北斗は、戦うことを選んでる。
なんでだと思う?"剣士'だからだよ」
大我「…!!!」
北斗「はっ…!ふっ…!」
傷だらけ、体だって相当痛いはず。
それなのに刀を離さず戦う姿は本当にかっこよくて
これこそ、勇者なんだろう…そう感じさせられた
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北斗
佐久間『眠れよ…!』
"兄ちゃん、"
北斗「…っ…!」
佐久間『眠れって!!』
"兄ちゃんは家族を捨てたんだ"
北斗「……!!」
弟が出てくる度、何度も首を斬った。
知られたくない、思い出したくない、蓋をした過去にヌメリこんでくる佐久間くんが堪らなく憎かった。
北斗「…あああ!!!」
樹「ばかっ…!ここは現実だ!」
北斗「…!」
首元には自分の刀。
怯えてる京本。
俺の手を持ち、そこにいたはずのとめる樹。
狂ったように笑う佐久間くん。
風当たりのいい、汽車の上…
北斗「……っ、」
樹「勝手に死んだりしたらお前ゆるさねぇから」
北斗「……っ、」
"_____!"
"母上!!父上!!"
北斗「……っ、…」
思い出したくない、苦い記憶がまとわりつく
夢、なんかで動揺させられる俺がみっともない
北斗「…っ俺の、記憶で、あそぶんじゃねぇ、」
佐久間『ははっ!いい目じゃん。』
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15Mayuu(プロフ) - お話続けてくださりありがとうございます!ほくじゅりの幼少期のお話を読んでみたいです!また、樹君を庇って北斗君が怪我してしまったりと、、是非よろしくお願いします! (2021年2月3日 22時) (レス) id: ea80b7409d (このIDを非表示/違反報告)
しずく - 1番が見てみたいです。すごく面白いのでこれからも続けてほしいです。 (2021年1月30日 8時) (レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
さな - この作品、すごく好きなので続けて頂きたいです (2021年1月29日 23時) (レス) id: 4edeae3903 (このIDを非表示/違反報告)
さな - いつも楽しみに見ています!私は、2番を見てみたいです! (2021年1月29日 23時) (レス) id: 4edeae3903 (このIDを非表示/違反報告)
ほく - 作者さんが仰ってる5つのストーリーなら私は1番が好みです!もしよかったらまた書く機会があれば書いていただきたいです! (2021年1月29日 23時) (レス) id: f8b4be04d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2021年1月21日 20時