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ほくが帰ったあと、会議室の片付けも終わり
デスクへと戻れば、いきなりたくさんの女性社員たちに囲まれる。
【ねえねえ、松村くんどうだった？】
【近くで見られたんでしょ？羨ましいー】
今まで親しく話したこともない人達にいきなり
元から私達仲良かったから教えてよ？と言わんばかりの顔だ。
「一緒にアイデアも出してくださって、すごく真摯な方でしたよ。」
一言いえば、
やっぱりそうなんだ〜、想像通りだったね〜
と蜘蛛の子散らすようにまばらに消えていく。
やっと静かになったと思えば、隣の藤田くん、
『やっぱり松村さんって人気なんすね。』と呟く。
顔を覗けば心做しかいつもより口角が上がっていて、声色も高らかだった。
こんなにもみんなが《松村さん》《北斗くん》と呼ぶ
私の幼馴染の《ほく》。
改めて松村北斗の影響力を思い知った。
そして、ふと、一緒帰ることについて返事をしていなかったことに気づいた私は
スマホの画面をタップすると、既にほくからメッセージが届いていた。
＜ごめん、急遽事務所に行かなきゃならなくなった。＞
＜でも話したいから帰ったら電話しよう！＞
改めてほくの影響力を知った今、
一緒に帰るなんてリスキーな行動を取らなくて済むことに安心したのと同時に
こんなにも人の目を気にしないとほくと並んで歩くこともできないなんて一抹の悲しみを覚えた。
・
自宅に帰ってから、夜のニュースを見ているとすぐにほくから電話が来た。
「……もしもし。」
『今大丈夫だった？』
「うん、さっき帰ってきて今はテレビ見てたところ。」
さっきまで一緒に仕事していたはずなのに、電話で話すとなんだか久しぶりな感じがして新鮮だった。
そう思っていたのは私だけじゃなかったみたいで。
『さっき会ったのに、なんだか変な感じ。』
すると、急に
『いやー、俺、さくと一緒に仕事なんて聞いてなかったよ！？』
と音量がバグったみたいに大きな声で話すものだから、一瞬耳元からスマホを遠ざけた。
「声でかいから！」
『ごめんって！』
「……黙っていたのは悪かったけど、情報漏れるかもしれないし。
何より急遽担当になったから仕事バタバタで、メッセージも返せなくてごめんね。」
いつもの楽しみだったメッセージすらも返せないくらい自分を追い込んでいて、
何も知らなかったほくに心配をかけていたのかも、とふと思った。
私のことを心配なんてしてくれるのだろうか？
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もっちもちさくら(プロフ) - 優希さん» コメントありがとうございます！模索していた作品ですが楽しんでいただけて幸せです😭まだ色々と書きたいこともあるので、是非とも番外編を楽しみにしていただければと思います！！ (2022年7月21日 17時) (
レス) id: 4baa1664b1 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 完結おめでとうございます！好きな作品だったので終わってしまうのが凄く寂しいです😢また番外編等でお会いできたら嬉しいです🥺 (2022年7月21日 17時) (レス) @page50 id: e49244e76b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっちもちさくら | 作成日時：2021年10月9日 11時
