幸せ家族

出会い篇 ページ36

新人で俺は何の仕事をするのにもかなり緊張していた。

でも、今日は少し安心していた。

たまに現場で一緒になる鈴木達央さんが一緒だったからだ。

彼は新人の俺にいつも良くしてくれていた。

「達央さん、今日もよろしくお願いします」

「えー、またお前と一緒なのっ？？」

憎まれ口を叩きながらもホントは優しい達央さんが俺は大好きだった。

「いいじゃないですかっ！！一緒に頑張りましょうね」

そんな会話をしていると今度は女性が入ってきた。

その女性こそがAだ！

「達央さんおはようございます！今日もよろしくお願いします」

「あっ、Aまた、一緒だな」

Aも俺と同じ達央さんに世話をしてもらってるみたいだ

「あっ！信長この子A、で、こいつが凄く世話の焼ける島崎信長」

ただ、彼女と俺とじゃ何だか扱いが違うような・・・

「よろしくお願いします！島崎さん」

「あ、よろしくお願いします・・・えっと、信長でいいよ！Aちゃん」

そんな俺達の様子を見ていた達央さん

「ねぇ、信長お前何カッコつけてんのっ？」

「えっ、えっ？別にカッコつけてなんかっ！」

「えっ？何惚れちゃったっ？」

「そっ、そんなわけっ！」

そんな様子を見てクスクス笑ってるA

「残念だな！俺達そのうち付き合うつもりなんだよなーっ！」

そう言って突然、Aの肩に腕を回した

達央さんはいつも誰に対しても積極的だった

Aも

「えーそんな話聞いてないですよーっ」

「じゃあ、今言った！付き合おう！」

「バカな事言わないでくださいっ！」

そんな会話のお陰で俺もAもいつの間にか緊張がほぐれていた。


ただ、あの時の達央さんのAへの気持ちは本当だったんだと思う。

あの収録が無かったらAと結婚してたのは達央だったんだろう・・・

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