【wrwrd】スキル遣いの学園日記 vol.5 (ページ10)

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魔法の工具箱ページ10

身を引く様にその場を離れたAに気づく事無くショッピに噛み付くコネシマの勢いは煽りを受ける度に増していき

「外出ろやゴラァ゛ッ！！」
「上等。ぶっ殺す」
「内ゲバやぁッ！！」
「イフリートも行くで！」
「ッちょ！？なんで僕もぉおおお！？」

2人の喧嘩に乱入する様に外に飛びてて行った彼ら(とイフリート)をポカンと見送り、外から聞こえる喧騒に心配になっていると

「アイツらなら心配いらん」
「ロボロ君」
「落ち着いたら帰ってきますよ」
「コレ、ゾムの荷物に混じってたんAのとちゃうか？」
「！私のです。無くしたと思ってました」

ロボロ君に手を引かれソファに腰掛けるとコースターに乗せられたアイスティーが差し出されお礼を言うとその横から差し出された見覚えのあるタオルを受け取る
…肩にかけたまま大部屋に行った事もあったのであの時落としたのかもしれないな、

丁度いいので受け取ったタオルで軽くかいた汗を拭きながらアイスティーを頂く。雑味の無い、紅茶の香りが薫るソレに頬を緩めた

「後でさっきの工具箱の中見てもええか？」
「？うん、なにか気になるモノあった？」
「俺も物作ったりするからパーツとか色々入っとったし」

ロボロ君の反対側に座るチーノ君が手の中でグラスの氷をカランと鳴らしながら覗き込んで私の視界に入ると母さんの工具箱が気になるのかそう聞いてきた。彼の固有魔法は構造を理解していないと創れないと確か言っていたのでそれで色々作っているのだと察して頷けば橙の瞳を細めて嬉しそうにガッツポーズを作るチーノ君

そんな私達の会話を聞いていたのかグルッペン先輩達も便乗するように声をかけて来たのでせっかくだからテーブルに展開する事に
母さんは主婦スキルが天元突破しているので縫い物、編み物、刺繍からなんやら出来るのでその為の道具がこの工具箱には詰まっている。現在進行形で習得中なのだがまだ使えない道具も多々あるがそれでも何に使う物かは把握してる
ちなみに父さんは脳筋なので作るより壊す方が得意だ←

「これが魔装具に術式刻印する為の彫刻針」
「すげぇ…」
「…」ｿﾜ
「グルさんこの前読んでた爆裂魔法の陣刻もうとか考えんでくれや？」
「！？(なんでバレた！？の顔)」
「この魔石ビーズみたいで可愛いめぅ♡」
「形も色々あるんだね」

そんな会話をしながらチーノ君が試しに銀の指輪を作ってソレに刻印してみたり、ロボロ君の鏃を改造しようとする先輩を止めたりしながら過ごしていた