お手紙 ページ49
他の3人も初めは慣れない能力に四苦八苦した所はあったようだが回数を重ね、1週間もしないうちに自分の力へとする事が出来たようだ。つよ、
あと、
「Aちゃんコレあげるな」
「え、可愛い...ウツ君これは？」
「ちょっとしたお守りやで」
ウツ君から可愛いピーちゃんを模したマスコットが付いたキーホルダーを貰ったのと同じタイミングで私も用意していたモノを彼に渡せば「考える事は同じやなw」と吹き出すように笑いだし嬉しそうに受け取ってくれた
早速付けてくれたソレは母さんと一緒に作った夜光石のブレスレットで先日教えて貰った技法を使って【完全流体B】を付加しておいたので何かあればきっと助けてくれるだろう
そんなブレスレットをウツ君がシャオロン君とロボロ君に自慢して何やら彼を怒らせているのを遠目に見ながらゾム君と笑っているAの元に1人の教師が現れ
「コレを君に」
「？」
どうやら学校の住所に私宛の手紙が届いていたらしく精査の結果危険は見つからなかった為届けてくれたらしい。お礼を言って受け取ると足早に去っていく先生
ゾム君とコネシマ君も気になるのか手元を覗き込み「早う開けて」と視線で訴えてくるのでその場で開封すると
「...どう思う？」
「無視してもええけど後がめんどそうやな」
「ハリボテの王様の署名まであるやん。暇人か？」
なんとそこには王都の中心部に位置する城への招待の旨が記されていた。もはや「なんでやねん」としか思えないが一応この国で1番偉い人からの手紙な訳でゴミ箱にシュートするわけにもいかない状態
「最近は調査団や騎士団の質も堕ちてるしな」
「噂じゃ王族直系の固有魔法受け継いどらんらしいで」
「国民も支持しとるやつも殆ど居らんやろ」
「しかもギルドのお陰で保ってる筈なんに待遇最悪やって」
「終わっとるやん」
彼等が色々言っちゃっているが全て事実なので苦笑いしながらもう一度文面に目を落とす。元々アビス自体が王族から嫌煙されている事もあってあんまり良いイメージ無いし…どうしようかな
「グルッペン達に相談してみようや！」
「せやな」
「A行こ！」
ゾム君に手を引かれサークルへと向かいそこで集まっていた先輩方に先程の手紙を見せると一瞬驚いた後に口元を歪め如何にも“悪い事考えてます”と言いたげな顔で笑っている先輩達に皆で身を寄せあい震えていると
「良い事を聞いたゾw」
「コレは使えるめぅw」
「早速準備しましょう」
「コレ借りてもええか？」
「どうぞ...」
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作者名：零
| 作成日時：2022年7月22日 22時
