【wrwrd】スキル遣いの学園日記 vol.5 (ページ5)

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海老ちゃんページ5

ちゅるちゅると素麺を啜っていると箸が止まっている人に気づき

「コネシマ君どうしたの？」
「ッ…いや、ちょっとな」
「A気にせんでええで」
「所謂罰ゲームなんだゾw」

罰ゲーム？と首を傾げると隣で大盛りの素麺を食べていたゾム君が顔をあげ、ニヤニヤとした笑みを浮かべながら説明するに

「シッマ結局ぺいんと兄さん倒せんかったからノルマ未達成なんよw」
「ノルマ…！あ、」
「そゆことや」
「ちなみにあんなに頑張っとった大先生も結局姉さん倒したんわゾムとAやから絶賛禁止中やしなw」
「コネシマさんもソッチにすればよかったのに」

すっかり忘れていたが一旦本拠地手前まで戻って来た彼等にグルッペン先輩が与えた指令。それはグルッペン先輩含む除外メンバー以外が1人ずつ倒す事、というノルマ
誰がどのタイミングで誰を倒してもいいという指令は元々ノルマ争奪戦の様な形で与えられていたが向こうの作戦もありバラバラになってしまった前線組が目の前の敵と戦う流れになってしまっていた

「上手くいったんのショッピ君位やない？」
「兄さん倒したん9割俺なんにッ！！」
「獲ったもん勝ちッスw」
「実際ワシも初戦の功績で逃れたようなもんやしな」
「そうやって考えるとAがアシストした時の戦績ヤバない？」
「確かに」

そんな会話が飛び交う中コネシマが憎々しく睨みつけている皿の上に鎮座しているのは『海老』
コネシマが苦手とする食べ物の1つで今までは他のもので補っていたが煙草禁止令が課された時にどうしても嫌がったチワワの妥協案がコレなのだ

海老と言ってもエビフライにするような大きさのものではなくシーフードミックスの中に小さく入っているようなそんなサイズのエビが5つだけ乗せてあるのだが相当嫌なのか仇討ちでもするかの如し剣幕で睨みつけているコネシマ

「ちっこいのにしたんやからさっさと食べてしまいや」
「ッ…ぐぅ～…！！」
「シッマッ…」
「草」
「チーノ君言わぬが花ですよ」

なんてガヤが騒ぐなかやっと1匹目を掴んだコネシマが片手にコップを握りしめながら一思いに口に放り込んで水で流し込む。…いや、錠剤か？

たかが海老、されど海老なんて言葉が脳内を横切ったが私じゃトントン先輩を止められないし視線で頑張れ、と送って再び箸を動かす。結局最後の最後まで残って最後の海老ちゃんを食べきったコネシマ君は「ッしゃ！！オラァッ！！」と叫ぶと勢いよく立ち上がり何処かへと走って行ってしまった

お疲れ様