若気の至りって奴 ページ39
一通り校長先生の賞賛を終え落ち着くと、
｢A、君に言わなくてはならない事がある｣
｢グルッペン先輩？｣
｢...何処から話そうか、｣
仄かに憂いを瞳に滲ませた先輩が静かに語り始めたのは彼等の生い立ち。ウォーモンガに行くまでにそんな事が、
｢そして今に至る｣
｢こんな事急に言われてもびっくりしてまうよな｣
｢でも、Aにはちゃんと“知って”欲しかったんよ｣
｢...こんなタイミングですが私の話も聞いて貰えますか？｣
｢！勿論｣
そうして語った過去の傷痕は彼等にどう映ったのだろうか
彼等に比べれば私は両親も居るしきっと小さな事に思うだろう、でも知っていて欲しかった
｢こんな事話してすいません｣
｢ッ...A！！｣
隣にいたゾム君が大きく声を張り上げ腕を引いて私を抱き締める。咄嗟の事に驚いて身を固める私に、
｢話してくれてありがとうッ！｣
｢！…うん。あの時はゴメンね｣
｢ううんッ...Aは悪ないやろ！！｣
｢そやでッ｣
｢それこそシャオロンなんて昔は震えた仔犬みたいに怯えてばっかりでな、｣
｢な、なんでソレ此処で言うねんッ！？｣
私を励ます為なのかコネシマ君が腕組みしながら昔を思い出すように話し出した内容に顔を真っ赤にしたシャオロン君が噛み付くように吠え散らかし｢そんならッ！｣と他の人の事も次々と暴露し出すもんだから部屋の中は大混乱
｢チーノはトントンさんに基本くっついとったよな｣
｢は、はぁｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞッ///お前やてコネシマさんに構って欲しくて斧持って追いかけ回しとったやろッ！！新手のツンデレかッ！？｣
｢はぁあああ！？/////なんでおま、ソレ.../////｣
｢お前ら可愛ええ奴等やな｣
｢マンちゃんあんまり言ったら2人とも爆発するよ｣
もう会議所ではない状態にグルッペン先輩は愉しそうにしながら便乗する様に話出そうとしたが、口を開いた瞬間にトントン先輩によってマフィンを詰め込まれもきゅもきゅする事しか出来なくなっていたw
それから30分程してプチ内ゲバが収まり荒れた会議室の椅子に全員が座り直すと仕切り直す様に咳払いの後に
｢話が大分逸れたが伝えたいのはこれからの事だ｣
｢これから？｣
｢先日私とグルさんとトントンさんで手続きをしてきたのがコレです｣
そう言ってエーミール先輩が差し出した紙を受け取り丁寧に開くと…え、
｢新組織、設立許可証？｣
｢今年俺達が卒業すると同時にこの王都に新たな組織を創る｣
既に人手は確保出来ているしな、
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作者名：零
| 作成日時：2022年7月22日 22時
